もう3週間ほどになるだろうか
私は似非フルタリアンになっている
何故「似非」かといえば
時折お昼に寿司を食べたり
ほんの一口お肉や
長いもをすったとろろなどを
食べたりする日があるからだ

一般的にフルタリアンというのは
果物しか食べない主義の人のことを指すが
トマトなどの野菜の実もふくんだり
ナッツ・種子類だけを食べる人もいる
他にリクイダリアン(水、生ジュースとココナツミルクだけ)
バイタリアン(ナッツ・種類は食べないフルタリアン)
ライブ・フード(豆やナッツを発芽させて食べる)
ナチュラル・ハイジーン(フルタリアン的ヴィーガンベジタリアン)
など それぞれの主義によって
いろいろと分かれているようだ
ベジタリアンにも
ラクタリアンなどいるように
細分化しているのだろう

だが私は
自主的に似非フルタリアンになったわけではない
体が受け付けなくなってしまったのだ

今は昔
スピリチュアルに関わる人々のことを
ニューエイジといった時代
私はいろんな食事を試していた
単純にダイエットをしたくて
食に興味を持ったのがきっかけだった
それでも振り子が揺れる様に
私の食もめまぐるしく変化した

極端なビーガンを貫くと思えば
朝から酒浸り薬浸りの日々が訪れ
そして青汁とサプリメントのみの日々へ
また今度は
当時まだあまり知られていなかった
マクロビオティックを厳格に守る
その挙句不食主義にもなった
そうかと思えば
アメリカ人も真っ青の
激しいジャンクフードだらけの日々・・・

そういった時を潜り抜け
私は「食べるということへのこだわり」を捨てた
良いといわれるものも
悪いといわれるものも
どうでも良くなった
空気は汚れ大地は崩れ海も変わる
私たちだけが「清浄」になって
どうしようというのか

そして今年のGW頃から
私の体に変化が始まった
最初は異常なだるさと眠気だった
生まれて以来持っている
肝臓の病が進んだのだろうかと思った
私の病は一生治るあての無いもので
いつもギリギリのバランスで保っている
少しでも崩れれば
一気に死へと走り出すこの病は
悪化の兆しとして
だるさ 眠気 が あげられているのだ

そのうち今度は
ただだるくて眠いだけではなくなった
背中の一部が激しく痛むようになったのだ
時には寝ていても
その痛みで目が覚めるほどになった
痛みが緩いときには
まるで背中の中に分厚い板が入っているような
そんな違和感がするようになり
しかも合間には
激しい頭痛と発熱を繰り返していた

さすがに肉体のことに無頓着な私も
これは普通じゃないなと思った
しかししばらく私は
自分の体の様子を観察することにした
痛みや異常なだるさをこらえながら
2週間ほどした あるとき
この痛みには法則があることに気が付いた
物を食べてしばらくする痛むのである

それに気が付いてからは
何を食べたら具合が悪くなるのかを
ひとつひとつ確認していった
そして最終的に
どうやら「生でないもの」もしくは
「消化吸収に体力のいるもの」が
私の今の体には合わないらしいことが分かったのだ
その結果が「似非フルタリアン」なのである

朝起きて私は
オレンジピール、ハイビスカス、ローズヒップの
ミックスハーブティーをホットのまま飲む
そして子供たちを送り出してから
朝食としてオレンジを2個食べる

お昼近くになると
またオレンジひとつと茶豆を200gか
市販のカットパインをワンカップ食べる
3日に一度は
朱珠ちゃんと寿司を食べに行く
シャリを食べると疲れてしまうので
一貫の半分は残すように努力
(でもつい食べてしまって
後で後悔することになるけど)

晩御飯にはまたオレンジ2個
またはお昼に寿司などを食べた日には
必ずパインかキウイ
それにプルーンジュースか
黒酢ドリンクもつける日もあり

一日の食事の合間には
野菜ジュースを2回ほど取り
それ以外は殆どハーブティを温かいまま頂く

こうした食事に落ち着いてから
私の体はどんどん変化し始めた
まず背中の痛みが無くなり
だるいということが無くなった
しょっちゅう出ていた熱は出なくなり
頭痛の頻度が減った
頭はクリアになり
事象への感度は上がった
(その代わり感情のクリーニングも必要になったが)
何より体温が上がり始め
手や足がありえないほど温かくなった
そして代謝がアップしたのか
よく汗をかくようになり
ひどくむくみやすかったのが
驚くほどむくみがとれたのだ

ただし
ここ2年で私は
かつて無いほど太っているのだが
体重の変化としては
マイナス5~6キロ程度である
このカロリーからすると
もっと落ちてもおかしくは無いと思うのだが
かつていろいろな食事療法や
ダイエットをしていた頃と比較してみると
明らかにむくみが取れているのは
今のほうだ
(恐らく酵素の問題ではないだろうか)

何しろこんなに太ってしまっていても
ダイエットをするつもりは
さらさら無かったし
いろんなものを食べたい欲求は人一倍ある
胃に物を詰め込む快楽は
私にとって一番大きいのだ
しかし今
私は自分の体の声を聞くようになった
いや ならざるを得なかった

薔薇の定めを
ココロの奥のずっと深いところで
受け入れることが出来たこと
そして体の中から
古い古い詰め込まれて
細胞にしがみついた「何か」が
すこしづつ解かれて対外へと排出されていくこと

今私はどんどんと変わっている
より私らしくなり
より私らしさを無くし
そうして「ここにいる意味」を
噛みしめている