独裁者と言うとき
皆さんは誰を頭に浮かべるだろう
私は 北朝鮮の金正日のことが浮かんでいた
確かにマスコミの北朝鮮報道を
目にするとき耳にするとき
飢えた家無き人民とはまったく対照的な
大きな体格をしたあの人物を
暗に日向に報道は独裁者として扱っている
独裁者ランキングというものをご存知だろうか
この「世界の最悪の独裁者」ランキングは
米のパレード誌が行っているもので
世界の人権保護団体からの報告なども参考に
毎年恒例的に選出されている
今回の報告も
「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」や「国境なき記者団」
「アムネスティー・インターナショナル」の
各種報告を使用している
そのランキングによれば
金正日は第2位なのである
私は驚いた
金正日よりもひどい指導者が
どこかの国にいるというのか?
あの食うや食わずのやせこけた人民の画像
拉致された人々 思想統一教育
日々報道されるこれらは十分怖ろしいものに思える
果たしてそれはどこの国なのだ?
それは今更アミンか?チャウシェスクなのか?
いやいや
スーチーさんを未だ軟禁中のミャンマーかもしれない
ところがぶっちぎりでワースト第1位を独走中なのが
オマル・バシルという人物だった
アフリカ大陸で
最大の国土を持つといわれる
スーダンの大統領だ
ちなみにミャンマーのタン・シュエ議長は
第3位に選ばれていた
「スーダン」
それは国連元議長のアナン氏をして
「人道に対する罪」と言わしめた国
この国で今
私がこの一文字を打つ瞬間にも
政府によって行われていること
それは「民族浄化」と呼ばれているものだ
米国のタイム誌は
民族浄化というものが何なのかを
掲載していた
5人の男たちから1週間以上、毎日、強姦され続けました。
ジャンジャウィード(※)がわたしを強姦し終わると
手と足を一緒に縛って逃げられないようにしました。
10日ほどすると彼らは、
母とわたしを残してどこかに立ち去りました。
わたしは強姦されすぎて
歩くことも座ることも出来ませんでした。
(カイレク村で生き延びた15歳の少女の証言)
ジャンジャウィードとは
地域のアラブ系から募集され
政府の支援により武装した民兵のことだ
スーダン政府は
このジャンジャウィードという民兵組織を使い
ダルフールというエリアに住む
アフリカ系住民に対して
無差別に虐殺・レイプ・強奪を組織的に開始した
馬で機動性を持たせたジャンジャウィードが
村々を襲って殺戮を繰り広げる一方
その前後に政府軍が
戦闘ヘリや航空機で
こうした村を爆撃や機銃掃射で攻撃を加えるという
共同作戦を展開している
襲撃を受けて逃げてた村民たちは
民兵たちに狩り出され
1ヵ所に集められた
ジャンジャウィードはそれから
約1ヶ月間にわたり毎日2~3人を
目の前で処刑していった
数十人の女性がレイプされた
そして殺されていった
この少女もレイプの犠牲者の一人
そして「生き延びた」一人だ
ダルフールでは
これまでに既に
1万人が虐殺されている
ある小学校では突然攻め込まれた民兵によって
12歳未満の子供達が黒板の前に並ばされ
順番に一人づつ撃ち殺されていった
黒板にはいまだに
子供達の吹き飛んだ脳髄が
乾いてこびりついている
食料の補給を断たれ
すでにエイズのほか
様々な疫病までが蔓延しており
逃げた人々も大量死し始めるのは
時間の問題になっている
飢餓のなか危険を犯して
食料や薪を探しに行くのは女性だ
男の場合民兵に見つかったら
100%殺される
女ならば強姦される「だけ」で
殺されない可能性もあるからだ
それは何故か
「民族浄化」だからだ
レイプされた非アラブ系女性が
妊娠し出産するのは
「民兵の子供」である
つまりレイプとは
「人種を浄化する行為」なのだ
男を殺し女を犯し自分達の子供を生ませる
これは世界各国で
古代から営々と行われてきた
自分たちにとっての穢れて劣った民族を
殲滅するための「浄化」なのである
実際問題として
このレイプによりエイズは爆発的に広がった
結果的に言えばそのエイズは
どうにか死ななかった人々を死に至らしめ
当然アラブ系住民をも巻き込んでいった
「死」という「浄化」の翼が
この国を覆い尽くしてしまったのだ
国連も世界の警察を自認するアメリカも
このダルフールでの政府による組織的虐殺を
ジェノサイドであるとは言わないでいる
そのためにどの国も派兵の予定もない
日本では関心を持つ人すらどれほどいるのだろう
しかし元々鎖国に近かったスーダンにおいて
外交圧力などたいした力にはなりはしないのだ
そうして今日も
人間狩りの獲物として
彼らはなぶり殺しにされる
彼女らは精子を流し込まれ殺される
それは昨日まで
乾いた畑を耕し
薪を拾い
わずかな水を有難がった
穏やかな農民たち
星を数え
先祖の歌を歌い
神を崇め
空気の精霊に挨拶をする
そんな農民たち
彼らの畑の上には
今 彼らのはらわたが
撒き散らかれている
ここスーダンには
もはや 逃げ場など無い
(続く)
皆さんは誰を頭に浮かべるだろう
私は 北朝鮮の金正日のことが浮かんでいた
確かにマスコミの北朝鮮報道を
目にするとき耳にするとき
飢えた家無き人民とはまったく対照的な
大きな体格をしたあの人物を
暗に日向に報道は独裁者として扱っている
独裁者ランキングというものをご存知だろうか
この「世界の最悪の独裁者」ランキングは
米のパレード誌が行っているもので
世界の人権保護団体からの報告なども参考に
毎年恒例的に選出されている
今回の報告も
「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」や「国境なき記者団」
「アムネスティー・インターナショナル」の
各種報告を使用している
そのランキングによれば
金正日は第2位なのである
私は驚いた
金正日よりもひどい指導者が
どこかの国にいるというのか?
あの食うや食わずのやせこけた人民の画像
拉致された人々 思想統一教育
日々報道されるこれらは十分怖ろしいものに思える
果たしてそれはどこの国なのだ?
それは今更アミンか?チャウシェスクなのか?
いやいや
スーチーさんを未だ軟禁中のミャンマーかもしれない
ところがぶっちぎりでワースト第1位を独走中なのが
オマル・バシルという人物だった
アフリカ大陸で
最大の国土を持つといわれる
スーダンの大統領だ
ちなみにミャンマーのタン・シュエ議長は
第3位に選ばれていた
「スーダン」
それは国連元議長のアナン氏をして
「人道に対する罪」と言わしめた国
この国で今
私がこの一文字を打つ瞬間にも
政府によって行われていること
それは「民族浄化」と呼ばれているものだ
米国のタイム誌は
民族浄化というものが何なのかを
掲載していた
5人の男たちから1週間以上、毎日、強姦され続けました。
ジャンジャウィード(※)がわたしを強姦し終わると
手と足を一緒に縛って逃げられないようにしました。
10日ほどすると彼らは、
母とわたしを残してどこかに立ち去りました。
わたしは強姦されすぎて
歩くことも座ることも出来ませんでした。
(カイレク村で生き延びた15歳の少女の証言)
ジャンジャウィードとは
地域のアラブ系から募集され
政府の支援により武装した民兵のことだ
スーダン政府は
このジャンジャウィードという民兵組織を使い
ダルフールというエリアに住む
アフリカ系住民に対して
無差別に虐殺・レイプ・強奪を組織的に開始した
馬で機動性を持たせたジャンジャウィードが
村々を襲って殺戮を繰り広げる一方
その前後に政府軍が
戦闘ヘリや航空機で
こうした村を爆撃や機銃掃射で攻撃を加えるという
共同作戦を展開している
襲撃を受けて逃げてた村民たちは
民兵たちに狩り出され
1ヵ所に集められた
ジャンジャウィードはそれから
約1ヶ月間にわたり毎日2~3人を
目の前で処刑していった
数十人の女性がレイプされた
そして殺されていった
この少女もレイプの犠牲者の一人
そして「生き延びた」一人だ
ダルフールでは
これまでに既に
1万人が虐殺されている
ある小学校では突然攻め込まれた民兵によって
12歳未満の子供達が黒板の前に並ばされ
順番に一人づつ撃ち殺されていった
黒板にはいまだに
子供達の吹き飛んだ脳髄が
乾いてこびりついている
食料の補給を断たれ
すでにエイズのほか
様々な疫病までが蔓延しており
逃げた人々も大量死し始めるのは
時間の問題になっている
飢餓のなか危険を犯して
食料や薪を探しに行くのは女性だ
男の場合民兵に見つかったら
100%殺される
女ならば強姦される「だけ」で
殺されない可能性もあるからだ
それは何故か
「民族浄化」だからだ
レイプされた非アラブ系女性が
妊娠し出産するのは
「民兵の子供」である
つまりレイプとは
「人種を浄化する行為」なのだ
男を殺し女を犯し自分達の子供を生ませる
これは世界各国で
古代から営々と行われてきた
自分たちにとっての穢れて劣った民族を
殲滅するための「浄化」なのである
実際問題として
このレイプによりエイズは爆発的に広がった
結果的に言えばそのエイズは
どうにか死ななかった人々を死に至らしめ
当然アラブ系住民をも巻き込んでいった
「死」という「浄化」の翼が
この国を覆い尽くしてしまったのだ
国連も世界の警察を自認するアメリカも
このダルフールでの政府による組織的虐殺を
ジェノサイドであるとは言わないでいる
そのためにどの国も派兵の予定もない
日本では関心を持つ人すらどれほどいるのだろう
しかし元々鎖国に近かったスーダンにおいて
外交圧力などたいした力にはなりはしないのだ
そうして今日も
人間狩りの獲物として
彼らはなぶり殺しにされる
彼女らは精子を流し込まれ殺される
それは昨日まで
乾いた畑を耕し
薪を拾い
わずかな水を有難がった
穏やかな農民たち
星を数え
先祖の歌を歌い
神を崇め
空気の精霊に挨拶をする
そんな農民たち
彼らの畑の上には
今 彼らのはらわたが
撒き散らかれている
ここスーダンには
もはや 逃げ場など無い
(続く)