ゆうべ久しぶりに
長年の友人の朋子ちゃんから電話があった
彼女は東京 私は岐阜で(当時は名古屋)
年齢も6つ年下とあれこれ離れているけれど
なんのかんのともう
17年の付き合いになる
以前のブログに登場していたので
ご存知の方もおいでかもしれない
ちなみに当時
パクパクともちゃんと書いていたのが
この朋子であり
イ・ヨンエことヨンちゃんが
今でいう朱珠ちゃんのことである
今回のお話は
朋子の許可が出たので書くことにした
私と朋子と朱珠ちゃんの
ちょっと変わったお話。
それは昨年のこと
朋子は長年の恋愛の結果
遂にはそれが元で警察沙汰に巻き込まれ
裁判にまで発展する騒ぎとなっていた
裁判というのはやはり精神的に疲弊するもので
被害者側であった朋子には
とても長くつらいものになっていた
それで気晴らしをしたいと
唐突に私の家へ
遊びに来ることにしたのである
それまでの私は
相手が長年の友人でも
こういうカミコトのことは
殆ど口にしたことがなかったのだが
さすがに今回彼女が訪ねてきたときには
そういう話を絡めて話すことになった
朋子自身は元々神経質で
勘の鋭いタイプではあるが
それまで私とそういう形の付き合いはしてこなかったし
彼女自身が霊体験など特にあるわけでもなかったので
いまいち理解しがたいようだった
ゆうべの電話でも
「だってさ 長年人間としてつきあってきてるから
いきなり神様系なんてこっちも切り替えできないじゃん」
と 笑っていたくらいだ
ところが である
一晩我が家に泊まり
いろいろ話をした翌日の夕暮れ
駅まで送るついでに
ご飯を食べて帰ることにしたのだが
そこで食事を食べ終わった途端
彼女に最初の異変が起こったのだ
その店はとても暖房がきいたのに
突然彼女は
足元から氷のような冷気を感じたのだった
そしてそれは
レジで私がオーナーさんと無駄口を叩いている間
どんどんとひどくなり
朋子は
隙間風のひどい店なのかなぁ
寒くて寒くていられないから早く出たいよ
そう思いイライラしていたらしい
だが店のドアを開け
一歩外へ出たとたん彼女は無言になり
車にのるやいないやこう言い出した
「さっきね レジでハヌルが立ち話してる間
もう骨もまで沁みそうに急に寒くなったの
入り口だから仕方ないのかなとおもったけど
あんまりにも寒いから早く帰りたかったのね
でも 外にでたとたん暖かいのよ?
そんなのおかしくない?
なんで 外のほうが暖かいの?」
もう彼女は帰るのだから
面倒な話はすることないなと思い
私と朱珠ちゃんは適当な話をして
お茶を濁していたのだが
今度は交差点を通り過ぎた瞬間に
「ねぇ! 今の交差点の道路に人が倒れてたよ!!
事故じゃないの?!」
と 言い出した
勿論 そこには人など倒れてはいなかった
それどころか
次の赤信号で車が止まった時には
ふと目をやった建物の陰から
「変な男の人がこっち見て・・
あの人なんか変!血がでて怪我してる!」
などと言い出したのだった
勿論 そこには誰もいないのだ
肉体を持ったものは だが・・・
何にせよ
朋子にとってはまさにそこに
「生きて存在している」としか思えず
それが他の人には見えないなどとは
とうてい思えなかった
東京へ帰ってからも
異変は続いた
朋子には電車にまたがる奇妙な大男や
ビルから自分へと
飛び降りてくる気味の悪い男が見えたりした
なにより会社の同僚や知り合いの顔が
その人により真っ黒に見えたり
緑に見えたりするのである
なかには土色の人たちもいた
朋子は気味が悪く
これはいったい何なのか
何故こんなものが見えるようになったのか
頭が混乱してしまっていた
けれども
顔色がおかしく見えてしまう同僚たちは
たいていどうも
何故だか体に不調があるように
朋子には思えて仕方が無いのだった
もちろんそこに理由はないのだけれど・・・
結局 朋子は
東京へ戻って5日後
再び岐阜の私のところへと
夜行バスに飛び乗っていた
+++++++++++++(続く)
長年の友人の朋子ちゃんから電話があった
彼女は東京 私は岐阜で(当時は名古屋)
年齢も6つ年下とあれこれ離れているけれど
なんのかんのともう
17年の付き合いになる
以前のブログに登場していたので
ご存知の方もおいでかもしれない
ちなみに当時
パクパクともちゃんと書いていたのが
この朋子であり
イ・ヨンエことヨンちゃんが
今でいう朱珠ちゃんのことである
今回のお話は
朋子の許可が出たので書くことにした
私と朋子と朱珠ちゃんの
ちょっと変わったお話。
それは昨年のこと
朋子は長年の恋愛の結果
遂にはそれが元で警察沙汰に巻き込まれ
裁判にまで発展する騒ぎとなっていた
裁判というのはやはり精神的に疲弊するもので
被害者側であった朋子には
とても長くつらいものになっていた
それで気晴らしをしたいと
唐突に私の家へ
遊びに来ることにしたのである
それまでの私は
相手が長年の友人でも
こういうカミコトのことは
殆ど口にしたことがなかったのだが
さすがに今回彼女が訪ねてきたときには
そういう話を絡めて話すことになった
朋子自身は元々神経質で
勘の鋭いタイプではあるが
それまで私とそういう形の付き合いはしてこなかったし
彼女自身が霊体験など特にあるわけでもなかったので
いまいち理解しがたいようだった
ゆうべの電話でも
「だってさ 長年人間としてつきあってきてるから
いきなり神様系なんてこっちも切り替えできないじゃん」
と 笑っていたくらいだ
ところが である
一晩我が家に泊まり
いろいろ話をした翌日の夕暮れ
駅まで送るついでに
ご飯を食べて帰ることにしたのだが
そこで食事を食べ終わった途端
彼女に最初の異変が起こったのだ
その店はとても暖房がきいたのに
突然彼女は
足元から氷のような冷気を感じたのだった
そしてそれは
レジで私がオーナーさんと無駄口を叩いている間
どんどんとひどくなり
朋子は
隙間風のひどい店なのかなぁ
寒くて寒くていられないから早く出たいよ
そう思いイライラしていたらしい
だが店のドアを開け
一歩外へ出たとたん彼女は無言になり
車にのるやいないやこう言い出した
「さっきね レジでハヌルが立ち話してる間
もう骨もまで沁みそうに急に寒くなったの
入り口だから仕方ないのかなとおもったけど
あんまりにも寒いから早く帰りたかったのね
でも 外にでたとたん暖かいのよ?
そんなのおかしくない?
なんで 外のほうが暖かいの?」
もう彼女は帰るのだから
面倒な話はすることないなと思い
私と朱珠ちゃんは適当な話をして
お茶を濁していたのだが
今度は交差点を通り過ぎた瞬間に
「ねぇ! 今の交差点の道路に人が倒れてたよ!!
事故じゃないの?!」
と 言い出した
勿論 そこには人など倒れてはいなかった
それどころか
次の赤信号で車が止まった時には
ふと目をやった建物の陰から
「変な男の人がこっち見て・・
あの人なんか変!血がでて怪我してる!」
などと言い出したのだった
勿論 そこには誰もいないのだ
肉体を持ったものは だが・・・
何にせよ
朋子にとってはまさにそこに
「生きて存在している」としか思えず
それが他の人には見えないなどとは
とうてい思えなかった
東京へ帰ってからも
異変は続いた
朋子には電車にまたがる奇妙な大男や
ビルから自分へと
飛び降りてくる気味の悪い男が見えたりした
なにより会社の同僚や知り合いの顔が
その人により真っ黒に見えたり
緑に見えたりするのである
なかには土色の人たちもいた
朋子は気味が悪く
これはいったい何なのか
何故こんなものが見えるようになったのか
頭が混乱してしまっていた
けれども
顔色がおかしく見えてしまう同僚たちは
たいていどうも
何故だか体に不調があるように
朋子には思えて仕方が無いのだった
もちろんそこに理由はないのだけれど・・・
結局 朋子は
東京へ戻って5日後
再び岐阜の私のところへと
夜行バスに飛び乗っていた
+++++++++++++(続く)