定時制高校に来ている生徒達の大半は、
朝から夕方まで働いて、仕事が終わってから学校に来る・・・
といった生活スタイル。
中には、私の様な中学校で不登校になった生徒もいるし、
様々な事情で高校に進学できなかったり、または中退等によって、
もう一度高校に入り直す生徒など・・・
初めのうちは、学校に通うこと自分の事だけで精一杯だったので、
周りの人の状況など見る余裕すらありませんでしたが、
1ヶ月、2ヶ月と通い続ける内に、
周りの風景が徐々に目に入ってきました。
相変わらず人と接することは苦手だし、
うまく話もできない関われない
などの悩みはありましたが、
前回の記事に書いた「休み時間に黙々と折り紙を折った」出来事により、
大人っぽくて不良っぽく近寄りがたいと思っていた同級生が、
実は純粋な心の持ち主であると分かったこと。
それは、自分の中での大きな変化でした。
休み時間、一人折り紙を折ることで
冷ややかな目線を感じたりもしましたが、
それでも、からかったり陰口を言う人は一人もいません。
定時制に通って来ている人たちは
実は、みんなそれぞれ何か事情を抱えていたり
家族のことだったり、自分の事などで傷ついていたり・・・
苦労の量が人より多いことを感じました。
入学したての頃は、
髪の毛を金髪に染めていたり、
制服であっても派手な感じだったり
ワイワイ大声で騒ぐ不良っぽい男子や女子がたくさんいて
「怖いな」と思っていたのです。
しかし何かのきっかけで少し話してみると、
見た目は派手でも
実は“優しく思いやりのある人たち”
であるこが分かりました。
そう思うと、学校があまり嫌ではなくなり、
通うことも、人も、怖くなくなってきたのです。
あとは4年間学校に通い続けること。
気の遠くなる思いでしたが、
ここからは自分との闘いしかありません。
心の鍛錬、自分磨きの人生(旅)がスタートしたのは
まさに“この時”からでした。