プレスリリース活用術(4) | マーケティング・コンサルタント弓削徹

プレスリリース活用術(4)

媒体によって、取り上げたいと考える対照・内容はちょっと異なります。

まず、ワールド・ビジネス・サテライトの人気コーナー、「トレンドたまご」を連想してください。やはりテレビ的というかビジュアル化でき、なおかつ一見して理解できる、といったシンプルさが求められます。午前中のワイドショー、夕方のニュース、「王様のブランチ」なども同様です。

それゆえ、東京スカイツリー人気に便乗して、近所の飲食店が出している「スカイツリーどんぶり」みたいなメニューは、正直なところずいぶん雑な仕上がりですが、すでに数番組で紹介されているようです。

ですので、あなたの商品がビジュアル化による理解を与えづらく、しかしあきらめたくない場合、その商品の使用によって発生する状況や成果を映像化、または数値データ化(グラフ化)する必要があります。

見えづらい商品のひとつといえるIT系サービスでは、そのインターフェイス画面や、サービスによって変わる人の動きを映像化したり、専門家の評価コメントや、イベント・展示会での模様などを映像コンテンツとして残し、提示していくことを心がけるとよいでしょう。

化粧品などでも、肌や髪を健康で美しくする、とうたっていても、即効性を提示できるものではありません。ですので、一定期間のビフォア・アフターを顕微鏡撮影する、大学教授の証言をもらうなどの補強を考えるとよいでしょう。こうしたデータは、もちろんカタログ制作にも再利用できるものです。

一般にテレビは、雑誌や新聞、場合によっては他番組が取り上げ済みの旬の情報を取り上げる傾向があります。これに対して、新聞や雑誌は過去に露出の少ない、新鮮な情報、コアな情報を好んで取り上げる傾向があります。

つまりあなたの会社は、専門誌や業界紙に情報を流して取り上げてもらい、それを一般紙誌に普遍的な切り口で載せてもらって、それを見たテレビ番組に登場してブレイクする、というロードマップが理想となるわけです。この項、ちょっと間をあけて続きます。