プレスリリース活用術(2) | マーケティング・コンサルタント弓削徹

プレスリリース活用術(2)

プレスリリースは、むかしから上手に活用している会社はありました。

たとえば、元気なころの百貨店は、買う人がいようがいまいが「3億円のダイヤをちりばめたティアラを販売します」といってみたり、「100万円の福袋を販売します」などと発表し、新聞やテレビに露出していました。

また、きれいな脚やバストが自慢の女優やモデルが、身体の一部に数億円の保険をかけるというと、大きなニュースになったりしました。この場合の保険料は広告費ですね。実際、数億円の保険といっても掛け金は数万円程度であり、露出が終わったらすぐに解約しているかもしれません。

小企業や店舗でも、仮に100万円の広告予算があるなら、3万円の注目商品を「10円で販売します(ただし限定30個)」といえばよいのです。パブリシティで記事となれば、すぐに100万円以上の宣伝効果が生まれるでしょう。

このように、一見シンプルなアイデアでも記事になっていたものです。最近では、環境問題など、とくに社会性の強い話題だと、取り上げられる確率が高いようです。基本的に、記事に取り上げられる要素には、次の5つがよく言われます。

1 新規性 いままでになかったこと
2 公共性 幅広く生活に役立つ、得になること
3 地域性 その地域独自のニュース、イベント
4 お笑い 笑える、心温まる話題など
5 社会性 環境、少子化、高齢化など

日本で初めて、世界でNo.1、独自性、オンリーワンなどはニュース性があるため有利です。また、社会生活の役に立つ、公共性の高い切り口も大事です。ひとつのコツとしては、以前にも書きましたが、マスコミ各社も「なにかよいネタはないか」と探しているわけですから、記者さんのアタマになって発想することをおすすめします。

そのココロは、記者さんの向こうにいる読者や視聴者の顔を思い浮かべるということ。つまり、各紙誌局にとってのお客さんである読者や視聴者にとって有益な、喜んでもらえるストーリーに仕立てるつもりでネタや方向性、切り口を考えることが重要なのです。実例などは次回。