阪神タイガース鳥谷の連続出場がついにストップ667試合目で
2016年7月24日 広島5-8阪神 38勝52敗3分けの6位
Xデーは突如としてやってきました。スタメンを見て金本監督の決断を実感。ついに鳥谷の名前が消えました。フルイニング出場を続けていましたが667試合で終了。しかしこれは仕方ありませんね。遊撃手という大変なポジションでは間違いなく快挙です。
広島戦は別人のメッセンジャー
なす術なくやられ続けている広島戦。最後の砦としてメッセンジャーが先発。対戦防御率は15点台で、過去2試合ともに7失点をしています。藤浪で落とし、岩崎も短いイニングでKOされ、メッセンジャーまでやられると正直、もう立ち直れない。そんな背水のマウンドでスタートしました。
序盤から両先発がピリッとせず、シーソーゲームを展開。広島が新井のタイムリーで、3戦連続の先制。一昨日も昨日も、一度も同点に追いつくことなく敗戦しましたが、今日は違いました。失点直後の2回表、先頭の5番原口が目の覚めるような当たりをレフトスタンド上段へ飛ばしすぐさま同点。やはり原口の魅力は打撃です。
そして偉大なる兄の目の前で、新井良太がバックスクリーンへ一発ぶち込んで勝ち越し。この3連戦で初めて阪神がリードを奪いました。さらに攻め込んだ阪神は、1回2/3で先発の中村をKO。残念ながら後続は倒れて追加点は奪えませんでしたが、こんなシーンは久しぶりでした。
流れに乗った阪神が主導権を握るかと思いきや、広島は流石に粘ります。3回に追いつき、4回にはついに逆転。阪神は相変わらずの拙攻を繰り返すさま。メッセンジャーはやはり広島戦は苦手なのか5回持ちませんでした。前半が終わって4-5とビハインド。
阪神タイガース久々に若手にベテランが絡んで逆転劇を演出
阪神の6回の攻撃。2死ながらもこの日再びの満塁のチャンスを作り、打席には原口。すると執念でたたきつけた打球はサードの頭を越えて2点タイムリーとなり逆転に成功。続くゴメスもセンター返しでつなぐと、連続フルイニング出場が途切れていた鳥谷が代打で登場。インサイドの球に、何とか食らいつくと内野安打となりさらに1点を追加。まさに執念が乗り移ったタイムリー。
この際、形はどうでもいい。手負いの鳥谷には結果が良薬になります。8回に三度、満塁のチャンスを得た阪神。バッターボックスにはキャプテン鳥谷。すると3球目が死球となり押し出しで追加点が入りました。ここでも形はどうあれ、鳥谷に打点1がつきました。
投手陣も踏ん張りました。島本、マテオ、藤川、ドリスは4回1/3を無失点リレー。阪神が15安打を打って、12安打の広島に打ち勝つ野球ができたことは久しぶりです。とにかく、鳥谷の連続フルイニング出場を断って、待望の後半戦初勝利を挙げてくれました。これでキャプテンは休み休み使うことができます。フルイニングは途切れても連続試合出場は続きます。
さあ、ある意味膿は出されました。これからの目標は目先の1勝。クライマックスシリーズという制度がある限り、下を向く必要はない。そう、かつて2014年は2位ながらも巨人を4タテして日本シリーズに進んだのは、阪神なのです。広島にリベンジするチャンスは消えたわけではない。
ちなみにこの試合は島本に勝ちがつきましたが、1球で勝ち星がついたのは球団史上初です。