余裕の勝ちゲームがまさかの内野フライのお見合いで2失点
2016年5月15日 DeNA5-5阪神 19勝19敗3分けの4位
延長12回を引き分けも、阪神にとっては限りなく負けに等しい引き分けです。序盤と終盤、違う日の試合を見ているかのような展開でした。 能見と勝利投手と高橋のガッツポーズを返してほしい 7回を終わって4-0。先発能見が91球で7回を3安打無失点に抑え、完封勝利も見えてきていました。
8回も当然のようにマウンドにあがった能見。疲れが見え始め、ボールが高めに浮き始めます。ヒットと四球で2死一二塁のピンチとなり、2番宮崎に初球を打たれてしまい1点を返されます。この時点で1-4とじたばたする展開ではありません。2死二三塁のピンチを残して能見は降板し、高橋が3連投となるマウンドにあがりました。
これもあるいい実想定通り。 怖い3番梶谷に対して相変わらず力強い投球で、2球目をほぼ真上にあがるフライを打たせました。この瞬間、マウンドの高橋はガッツポーズ。しかし次の瞬間、信じられない光景が飛び込んできます。阪神内野手が誰もそのフライを捕ることなく、お見合いでヒットとなりDeNAに2点が入ります。
捕手はファーストが捕るよう指示を出していましたが、声が聞こえなかったのか、ゴメスは動いていませんでした。なんたる失態か、まるで草野球。1点差になって4番筒香。高橋が力を振り絞って、またフライをあげさせましたが、サードが捕るまでヒヤヒヤでした。
楽勝ムードが一転、緊迫したゲームになりますが、失態を犯したゴメスがすぐに汚名返上のアーチをかけてくれました。チームのムードが最悪だったのを、一瞬にして取り戻すホームランは流石です。今シーズン何度も見ている9回のゴメスのアーチで、2点差となり、クローザー・マテオで逃げ切れるなと安どしていました。
しかしいったん流れを失ったゲームは怖いものです。先頭ロペスにいきなりお返しのホームランを浴びると、その後も、高めに浮いたボールをDeNAの強力代打陣がしっかりとらえてあっという間に同点。1死二塁で前進守備を敷いていなかったのはなぜだったのか、反省材料がどんどん増えていきます。
9回終わって5-5のタイスコア。ここから両軍3回をノーヒットに終わり、延長12回引き分けに終わりました。阪神サイドからすると、よく引き分けで終わったなと言うのが本音でしょう。カード勝ち越しも、貯金生活も持ち越しとなってしまいました。
わずかな好要素
阪神の5得点中、3点は不振の鳥谷がたたき出しました。昨日300二塁打を達成した鳥谷が、18試合ぶりの2ランに、タイムリーと復調の気配です。あのまま、不調が続けば、たとえ連続フルイニング出場を続けている鳥谷とて、オーダーから外されかねない状況だっただけに、昨日今日のバッティングには今後の期待が持てそうです。
また10回からの2イニングを無安打4奪三振におさえたドリスには感謝です。一人でもランナーを出せば、サヨナラのムードだっただけに、それをぴしゃりとおさえてくれたドリスは最高の仕事をしてくれました。7日の試合では5失点だっただけに、心配しましたがいつものドリスに戻ってくれたようです。