人気blogランキングは?

 五郎さんの便りは、いつもさらりと簡潔で、しかし、いつも心に痛い…例えば、今年に入って届いた寒中見舞いには、柔らかな筆づかいで、「少しはマジメに何かヒトツやってみませんか」といった一言が添えられていた。

『天皇の金塊』  長いベッド生活から戻ってきた人の言葉だけに、なんだか見透かされているように、なおさら重いのだ…。

 「さまよう生活はなんとも味わい深く痛快で、そこから抜けだしづらかった」と言う、その半生を、“素浪人人生”などと呼んでみせる「高橋五郎」という人は、いつも肌触りの良い揣摩憶測の衣を纏って、私の前に立ち現れてくる。

 五郎さんのことは、前にもちょっと書いたり(「空間の中、飛び石をひょいとつたわるような時間がある」) 、言ったりしてきたけれど、06年に上梓された『スパイ“ベラスコ”が見た広島原爆の正体』(学習研究社刊)を読んで、五郎さんとの長い時間の中で、どうしても見えなかった「高橋五郎」が、やっと輪郭を結んだような気がする。

 五郎さんがベラスコを身籠もってしまったように、私も、「X」を身籠もったまま懊悩して生きてきた。おそらく、そんなところが、五郎さんから離れられない理由なのだろう…。

 先日、「ご無沙汰です」と一枚の葉書が届いた。

 『天皇の金塊』(学習研究社刊・5/20発刊)を出したとの知らせ…すぐに、amazonに発注し、今、五郎さんの“言霊”が届けられるのを、なんだかウキウキしながら待っている…。

〔PHOTO:高橋五郎氏の葉書より〕

Copyright(C)2000~2008 JULIYA MASAHIRO All Right Reserved.
【無断転載使用不可】