かっぱえびせんとかポテトチップスとかスナック類のお菓子を大皿に盛って並べられた。
「じゃみんな、こっち来て一緒に食べよう」拓実君が言うと児童たちはテーブルに集まって食べ始める。拓実君も取ろうとして、
「拓実君、ダメ!」拓実君のそばに駆け寄って言った。
「翔子、どうしたんだ?」
「そのお菓子は児童たちの親御さんが出したもの、そんなの食べられない、でしょ?」
「ん、そうだな。食べたらダメだな」
「そう、だから私たちは子供たち見守ってく、それでいいでしょ?」
「だな、わかった。そうする」
「良かった、それでこそ私の拓実君」
「お菓子タイム終わったらいつものような時間だしな。んー、何しよ?」
「またトランプでもすればいい。私とまりなちゃんも入るから」
「あぁ、そうするわ」おやつタイム終わって午後の学童始まる。これはいつもと同じだった。私はまりなちゃん連れて拓実君のいるトランプに入った。トランプずっとやってたら時間も来た。疲れたけどね。
「さようなら」
「また明日も楽しみにしてる」
「じゃね」親御さんが迎えに来て児童たちは去る。最後は決まってまりなちゃん。まりなちゃんのお母さん来た。
「こんばんは」
「お世話になります。いつも娘のお世話ありがとうございます」
「今日まりなちゃん卓球やりました。勝ったり負けたりでしたけど思いっきり楽しみました」
「卓球ですか、それはまぁありがとうございます」
「明日は近くの公園で遊ぶ予定です。それも楽しみです」
「ありがとうございます。あなたのような若い女の子が子供と遊んでもらえるなんてありがたいことです」
「とんでもないです、まりなちゃん含めて子供たちからいっぱいの活力いただいてる私のほうが恐縮です」
「この子のことはよろしくお願いします。ではこれで、失礼します」
「こちらこそありがとうございました。さようなら」
「さようなら」まりなちゃんの言葉でお母さんは出て行った。
「いなくなったか」拓実君がそろりと寄ってくる。
「まりなちゃんのお母さん、奇麗な人。深田恭子さんみたいだし」
「だな、あの人ってぱっと見、まりなみたいな子供がいるなんて思えないくらい奇麗だわ。まだまだ独身て感じだな」
「私じゃ太刀打ちできないな」
「何言ってんだ、お前にはあの人も負けるって」深田恭子以上と言われると嬉しい。
「そうかな・・・。でもまりなちゃんの家庭とかも知りたいな」
「そんなのできねぇって。第一向こうには俺らって他人以外の何でもないんだからよ」
「そっか、そうだよね。そんなこと思うと何か悲しくなっちゃうな」
「いくらでも考えてろよ。俺らも出るか」
「そうね」職員さんに挨拶して出る。陽は陰ってるがまだまだ暑い。
「あー、今日は疲れた」駅に向かう中拓実君が喋る。歩きながら、
「ホントお疲れ様」