「そう、結構あんだな。なら明日は信濃町行って明後日は新左エ門、明々後日は若葉行くか」
「公園もきっと楽しいよ、そうしよう」
「ちょっと職員さんに訊いとくわ」拓実君また職員さんの所に行き帰る。「行ってくれってさ」
「良かった、ならこれからは公園行こう、で、たまに中で卓球するの。楽しいだろうな」
「だな、公園ならかくれんぼや鬼ごっこもできるしボールあればドッジもできるしな」
「そうだね、子供たちも喜んでくれるよ」
「ならちょっと下見にでも行くか?こいつらも寝てるしよ」
「うん、そうしよう」
「ちょっと待っててな」拓実君また職員さんの所に行き帰る。「いいってさ」
「うん、行こう」こうして私たちは学童の施設から信濃町児童遊園に向かった。ここはすぐ着いた。けど何か狭いな。
「ふーん、こんなとこか。狭いけど東京らしいな、ま、ブランコあるしいいんじゃない?」
「ボール遊びは難しいね。あ、拓実君、近くに新左エ門児童遊園てのもある」
「そう、じゃ次そこ行ってみよ」
「うん」着くと、さっきの信濃町よりは若干広い。滑り台あるので子供たちも喜ぶだろう。もっとも信濃町と違ってブランコはないけど。
「うん、さっきより広いしここならドッジもできそう。ま、来て良かった」
「そうだね、来て良かった」
「何かさ、数年後の俺らもこうやって子供と一緒にこんなとこ来るのかなって思った」
「拓実君も気が早いな、まだ結婚もしてないのに」
「何かさ、お前とこんなとこ来るとそう思っちゃうの、気が早いか?」
「結婚したらそんなの当たり前に思えてくるよ。それも楽しみだけどね」
「そうだな、ま、そんなとこで帰ろっか」
「え、まだ2時だけど」
「じゃベンチに座るか」
「うん・・・」こんなとこで二人っきりってのも何だか恥ずかしい。いつもと違うってのが変。周りは誰もいないし。
「翔子、お茶でも買ってきてやる、何がいい?」
「コ、コーヒー」どもってしまった。
「わかった、」と言って隣にあるコンビニに入ってく。一人になって落ち着いた。変なの。どうしてなんだろ?と思う間もなく帰ってくる。「ほい」と言ってコーヒー渡す。いつもの拓実君なのにここにいるのは拓実君じゃないような気がした。そんなこと思う私もどうかしてる。
「どうした、黙って?」プルトップ開けてコーヒー飲む。
「何でもない、コーヒー美味しい」
「何てかさ、今日の俺ってほとんど子供らの世話ばかりでお前見る暇もなかったんだよな。だから今こうしてお前と喋んのも何か新鮮に思ってさ、変な気分」
「そう、そうなの。私もそれ思ってた。何かいつもの拓実君じゃないって気がするの。それってやっぱ変かな?」
「まぁいずれ慣れてくだろ。俺もお前も変わりなくいつもの二人なんだからよ」そう言って拓実君私の肩に手をかける。そうしてもらうといつもの拓実君に思えてくる。何だか落ち着いてきた。私も拓実君にもたれた。