お父やんとオジさん / 伊集院静 | 我が家の本棚

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大好きな読書について書いてます。
お酒や音楽、趣味のバレエ、鉛筆デッサン、ナンタケットバスケット関連話も時々。




こんにちは

今日は今期初めての
PTA役員の集まりがありました
このような状況で
今頃からだと何も出来ないのでは?と
思っていましたら

3月までの活動を全て中止にします

というお話でした、英断に拍手
次男高3‥はて何回役員をやったのか
同学年の生徒が極端に少なかったため
小学部時代から何度も順番が回ってきました
高校最後はやる気!で引き受けたけれど
不思議なラストになりましたw
記念品の手配は担当することに
正真正銘最後のお手伝い👍










さて読書は
いつか読もうと思っていた
伊集院静さんの作品です

以前からエッセイなどでは
↓この件について少し触れてらした先生
お父様が朝鮮戦争の最中
単身で戦地へ乗り込み
奥様の弟さんを助けたという逸話

悲哀に満ちた苦労話だと
読むのが辛いな、、との心配をよそに
文章は淡々としていて
暗さは全くありませんでした
先生のご実家、高山家のお話と
朝鮮戦争に翻弄された市井の人々のお話
大まかな出来事はほぼ事実のようです
お父様、凄すぎる!
お母様、素敵すぎる!



『 お父やんとオジさん 』


ご両親の独身時代の
初々しいエピソードから始まり
結婚後の高山一家の変遷
軌道に乗り繁盛していく商売の様子や
子供達が順調に成長する姿に
一家の勢いを感じます

静先生は4番目にして待望の長男
経済的に恵まれ、可愛がられる様子は
本当に微笑ましく
先生、なぜ無頼派に???

地域の在日朝鮮人の苦悩や
第二次世界大戦終戦後に勃発した
朝鮮戦争の悲惨さは
教科書程度しか知識の無い身には
辛い描写でした
それはそれは酷い有り様です

お父様の行動力に敬服するだけでなく
一家を静かに控えめに
でもしっかりと支えるお母様が
あまりに凛々しく美しく
素晴らしい女性で感動しました
以前からエッセイに登場するたび
素敵素敵と憧れておりましたが
やっぱり上品で知的で嫋やかでした

お父様は生前に何も語らなかったそうです
でも先生は知ることが出来た
そして形にした
そして私達に届いた
語り継がれるべき物語として残った
出会えて良かった一冊です