硝子の葦 / 桜木紫乃 | 我が家の本棚

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大好きな読書について書いてます。
お酒や音楽、趣味のバレエ、鉛筆デッサン、ナンタケットバスケット関連話も時々。





ハマっている桜木紫乃さん
今回は思っていた以上に
ミステリーの要素が強く
恋愛小説だろうと疑いなく読んでましたら
あれれれれれ!?
不倫の話だろうと疑いなく読んでいたのに
かなり残酷な母娘へのDVの場面もあり
良い意味で期待を裏切られました

桜木さんの描く
湿度の低い強かな女性がとても好みです
主人公の節子もそんな女性でした


『 硝子の葦 』桜木紫乃著


母親の愛人だった
ラブホテルの経営者喜一郎と
歳の差など軽々超えて結婚した節子

喜一郎が事故に遭い生死を彷徨う中
自身の不倫相手である澤木と
喜一郎の前妻の一人娘を探し始めます

唯一の趣味である短歌の会で
急接近してくる母娘に不審なものを感じつつ
喜一郎の病院へ通う日々
節子はこれまでの生活を手仕舞いにする
行動に出ます


主人公の節子の
何事にも動じない振る舞いに痺れます
打算で喜一郎と結婚して
好き放題にやっているように見えるので
全然好きになれなそうな女性なのですが
生い立ちを知り
賢さを知り
陰の部分の深さとやるせなさを知ると
つい肩入れしたくなってきます
恋愛の部分に囚われていましたけれど
本筋のストーリーには驚愕のラストが
用意されていました
そうかー、そうきたか、
でも、そうあって欲しかったから
ちょっと嬉しいかも
堪能しました!







訃報に触れガッカリしています
ファンだった野村監督が
お亡くなりになりました
ぼやきも楽しみでしたし
解説も好きでした
頭を使うことの大切さを言い続けた
根っからの野球人
記録も凄いです
評判の悪かった奥様を大切になさって
愛妻家な面も好きでした

つば九郎のブログを読んで泣きそう
ご冥福をお祈りします