噂の女 / 奥田英朗 | 我が家の本棚

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大好きな読書について書いてます。
お酒や音楽、趣味のバレエ、鉛筆デッサン、ナンタケットバスケット関連話も時々。



お昼過ぎに読み始めて
夕方読了しました

ブロ友さん達が以前感想をアップされていて
いつかそのうちに、とチェックしていた作品
本屋さんの店頭にて平積み状態なのを発見
著者の奥田英朗さんが
ご自身のお気に入り作品に選んでいたことも
フッと思い出し購入してみました

面白かった!



『 噂の女 』奥田英朗著



連作短編の形です

●中古車販売店の女
●麻雀荘の女
●料理教室の女
●マンションの女
●パチンコの女
●柳ヶ瀬の女
●和服の女
●檀家の女
●内偵の女
●スカイツリーの女

この○○の女
全部1人の女性のことなんです
名前は糸井美幸

彼女と出会った人たちそれぞれが
どんな女であるのかを知っていく展開
読む側も
美幸の過去や人となりを知ることになります

美人でないのに肉感的で
出会う男性達全員が
ええ女やなぁ~、一度お願いしたいわぁ~
となってしまうんですよ

しかし本当の彼女は凄腕、悪ーーい女

ただ読み進んでも全然憎めない
なぜかもっとやってやれ⁈と
応援したくなったりして
不思議な不思議な悪女でありました

美幸のしたたかさより
怖かったのは
舞台となった小さな町の
閉鎖性とかしがらみとか
官民の癒着ぶりとか
抜けがけを許さない風土
これは現実世界にも通じる部分が
たくさんありそうなので
肯定も否定も出来ませんが
なんせ息苦しい気配

美幸が悪女となった背景
地域に原因の一端があるのかもしれません
環境が人を作る
それって家庭環境のことだけでは
ないですもんね

ラストは
へぇー、そうきたか!よしっ!
そんな気持ち
どんな気持ちか伝わりにくいですね (笑)

奥田さんおススメなのが分かりました
確かに面白く読みました
ありがとうございます

吉田修一さんの『路』を読みかけなので
戻ります(^人^)