若いころの宮本輝氏の作品が
とても好きで、
何度も読み返したりします。
今年に入って読むのが2回目。
「 錦繍 ( きんしゅう)」
離婚した男女が10年ぶりに
偶然再会し、
そこから手紙でのやりとりが始まる
物語。全編、往復書簡なので
2人に何があったのか
お互いがどんな気持ちでいたのか
今の暮らしぶりはどうなのか
そして
どう生きてゆこうとしているのか…
知らないご夫婦の間に起きた出来事を
覗いているような感じですが、
2人だけの言葉で語られるので
感情が入ります。
宮本作品は
貧しい人、障害を持った人、など
立場の弱い人がよく登場します。
彼が見てきた‘ 何か ’ が込められて
いるのだろうと思います。
若い頃読んだ時には
気づかなかったことも
今、読むと胸に響いてきたり…。
最近、この歳になって
良かったなーと思うことは
若い頃に
夢中で本を読み
夢中で音楽を聴き
夢中で映画を観たお陰で
もう一度その頃を振り返って
今を楽しめることです。
大好きだったものは
いつまでも忘れないですもんね!
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