先日の“帆之亟新春公演”
の舞台写真を掲載します
まずは、
第一部
喜劇『身替主人』(みがわりあるじ)
～狂言“花子”より
江戸時代･宝歴年間、江戸一番の両替商･日本橋
『大黒屋』での正月の出来事
婿養子の主人･清兵衛と女房･お絹、番頭･平助を巻き込んだ喜劇をどうぞ、お楽しみ下さいませ
幕開きに、平助が女将のお絹の命令で、主人･清兵衛を探すくだりと、そこにお絹が登場して、ひと笑いあった後に、主人の清兵衛登場
(お絹から逃れて…)
婿養子の辛さを語り、昨年の春、両替商の寄合で、大坂(おおざか)天満の座敷で知り合って、人には言えない深い仲となった、美しい女性の小春が、清兵衛に会いに、江戸へ下ってきて、浅草奥山に宿を取っているので、会いに行きたいのだが、女房で山の神と評判のお絹が片時も側を離れないので、会いに行く事も出来ず、良い思案はと考えて、思い付き、お絹を呼び出す
ここ二.三日、身体の様子がおかしく、掛かり付けの玄庵先生にみてもらったところ、｢ケロリ｣と言ういい加減の病にかかったので、それを治す為に湯治に出ると言う
しかし、それは許してもらえるはずもなく、今度は枕元に香を焚き、布団を頭から被り、床籠りをすると言って、一晩だけ許しをもらう
そこで、番頭･平助を呼び出し
脅したり
うまい条件を持ち出し、まんまと主人の身替りの床籠りを平助にさせる
そして、いそいそと家を抜け出し…
嬉しそうに、小春の元へ
身替りの平助が、お絹にばれて、今度はお絹が平助の替わりに床籠り
それを知らずに…
清兵衛浮かれて御帰宅
事の仔細を平助ならぬ
お絹に事細かに仕方話で話して…
話も終わり、いざ布団を取ってみると…
そこには、平助ならぬお絹の姿が…
必死に言い訳をするが、時すでに遅し…
殴られ蹴飛ばされ、散々折檻の後、お子を授かりましたから、今回ばかりは許しましょうと一件落着
清兵衛は…
『これでこれからは、少しは自由に…』
お絹は…
『これであの人も、私の手の内(なか)…』
平助は…
『これでもっと小遣いが稼げるな…』
と大笑い
清兵衛…
『こいつぁ～春から縁起が良いわ～いっ
』と大団円で幕と相成りました
