北山村集落探訪 | outbackの旅日記

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日本中を気ままに旅する記録です。山の中の無人駅でビバークします。
タイトルが3代目になりました。レガシィ→ペケV→outback

長期休暇に入りましたので、連泊で出かけることにしました。現在までに奈良県南部の村の西側は大体探索し終わりました。右側がまだ手付かずです。具体的にいうと下北山村、上北山村、川上村この3村です。今回はこれに和歌山県の飛び地村として有名な、北山村も加えて3泊4日で探索する事にしました。北山村まで行くだけでも時間がかかりますから、一度に行ってしまおうと言う魂胆です。
まずは北山村からです。どこから行っても良いのですが、基本一番行きにくい所から行くことにしています。アクシデントがあっても行きやすい所が残る可能性が高いからです。
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奈良県下北山村から和歌山県北山村に入ります。奈良県には下北山村と上北山村が南北に並んであります。奈良県下北山村の南に和歌山県北山村があります。さらにこの北山村は三重県と奈良県に囲まれており、和歌山県とは繋がっていません。上から奈良県、下から三重県にサンドされています。なぜこんな事になったのでしょうか?北山村がどこに属するかについては、北山村の人々の生業に関係しています。この村のほとんどの人が、林業若しくはそれを搬出する筏師だったのです。村を流れる北山川は熊野川に流れ込み最終的には、和歌山県新宮市で海に出ます。北山村の人々は新宮と商売していたので、和歌山県の方が何かと便利だったから、和歌山県に属するようになったそうです。しかし今では道路が整備され、三重県熊野市が車で行く最も近い町となりましたので、そちらとの結びつきの方が強いようです。しかし最近住民投票で再び、和歌山県残留が多数を占めたので、今しばらくこの状態は続くのでしょう。
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ナビでやってきたので、当初描いていた、ルートとは異なった場所へ入りました。七色集落です。北山村は、集落が少なく、大字はたった5つしかありません。基本北山川に沿って、5つの集落が並んでいます。七色集落は最も東寄りですが、まだ東に小字があり県境もありますので、七色を探索したら、県境まで行くことにします。
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流石に林業で成り立っていた村です。圧倒的に木造建築が多いですね。バスの待合まで良い感じです。下の石碑の銘文はないからはっきりしないが、室町中期の頃の六地蔵だそうです。状態が良いので貴重なのだそうです。
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R169を東に900m行くと渡と言う小字になりますが、集落はありません。村の総人口440人ですから致し方ありません。
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渡からさらに400mトンネルを抜けると七色ダムがありこのダムを渡ると、三重県になります。ダムの築堤を渡るのですが、車一台分の幅しかありません。これでも天下の国道なんですが、、、
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ダムから折り返し七色集落を通り過ぎて、県境から2.8㎞次の竹原集落です。タバコ屋さんは現役ですが、静まり返っています。何せ今日は暑いんです。こんな山中ですが、30度を超えています。ほとんどだれも歩いていません。
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竹原から2.9㎞六水と言う集落です。大字はこの先の大沼の方が近いので多分そちらに含まれるものと思われます。ただ人の気配がありません。
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六水から900m県境から6.6㎞。大沼集落です。大沼は村役場もあり、一番の中心です。一番下の古い木造建築は、北山館と言う旅館で営業しているかどうかは分かりませんでしたが、人が住んでいる気配はありました。
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大沼から1.5㎞木屋と言う小字です。家は2軒ありました。きちんと現住でした。
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木屋から300mで下尾井と言う大字集落です。先程の木屋も下尾井だと思われます。下尾井集落内には、山に入る道があります。どうやらこれは完抜しているようです入ってみました。
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分岐から2.7㎞の峠で再び分岐がありました。左は下っているのでまず右に入ってみます。
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最初登りが続きましたが、途中から下りになりこちらが抜けれる方?と思った時行き止まりでした。分岐から1.1㎞でした。
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分岐まで戻って下りの方を選択しました。ずんずん下り2.8㎞で国道に出ました。先程通った竹原を過ぎた地点でした。通った時見逃していました。
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再び下尾井に戻りました。下尾井には北山村唯一の道の駅があります。ここで北山村名産の「じゃばら」の果汁を求めました。北山村だけで栽培されている、柑橘類です。レモン、スダチ、カボスと使用目的は同じです。
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道の駅から1.1㎞小瀬と言う小字です。人の気配はなく廃屋のようです。手前200mに分岐が山に伸びており、地図からは抜けれそうなので、北山村から最後に抜けるルートとして、キープしてあります。
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小瀬から300mまた山への分岐ですが、これは短い。たった900mで行き止まりでした。
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さらに1.4㎞行くと小森トンネルです。素掘りにコンクリート吹付トンネルです。何度見ても大腸内視鏡に見えてしまいます。
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小森トンネルから300m県境から11.7㎞雷の滝がありました。どのあたりが雷なのか説明がないのでよくわかりませんが、落石が多いのかもしれません。滝上部はその為か何やらコンクリのような人工物が見えます。
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雷の滝から1.6㎞累計13.3㎞。最後の集落小松にやって来ました。右はもうすぐ奈良県十津川村に抜けてしまいます。
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小松方面左折すると、700mで分岐です。まずは立派なトンネルの方へ行ってみます。上滝トンネルと言うようです。
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トンネルを抜けると50m程で行き止まりです。しかし河原への道が続いています。多分ラフティングか、いかだ下りの基地になるのでしょう。
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トンネル入り口まで戻り直進すると、200mで路肩が崩れています。確かに4t以上は厳しいでしょう。しかしこういうのは一雨毎に酷くなっていきます。奥に集落があるのですから早急に工事をしてもらいたいものです。
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路肩崩壊をすり抜け小松集落に入って来ました。崩落から600mです。北山村東西走り切りました。累計14.8㎞ありました。小松集落も寂しい集落ですが、全くの無人ではなく現住を感じさせる家もありました。
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小松集落分岐まで戻り、右折すると400mで小松トンネルです。これを越えると奈良県十津川村になります。北山村は、あと1本だけ残してあるルートをのぞいて終了です。時間は16時半ですが、実は食料がありません。酒は3日分手配して積んでいるのですが、食料は現地調達の予定でしたが、この場所でナビで最も近いスーパーを検索すると10㎞ほどさきにありますので、まず食料を調達して、最後の1本を抜けたいと思いました。
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最悪でした。ナビに出ていたスーパーは既に廃屋でした。仕方がないから熊野市まで行くことにしました。途中矢ノ川と言う所に廃校がありました。矢ノ川小学校と言うようです。昭和63年廃校と資料にはありました。中は全く見えませんでした。
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さらに行くと千枚田の案内がありましたので、寄ってみました。時間はどんどん過ぎていきます。丸山千枚田と言うようです。やはり千枚田は田植え前後か収穫期が絵になります。今の季節周りと同化して、ただの野原に見えてしまいます。光線状態も今一つです。
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熊野市でようやく食料を手に入れて、戻って来ました。予定外に遠くに行ったので、もう18時30分を過ぎています。この入り小口の写真は、昼間に通過した時に撮っておいたものです。
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登り続けて6.3㎞県境を越えて、奈良県下北山村に入ってさらにトンネルが出てきましたここまで累計8.2㎞もう道は尾根伝いになっていますので、このトンネルの向こうは下りで下北山村への1本道のはずです。北山トンネルと言うようです。
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え!ウソでしょう?まさかの行き止まりです。がけ崩れとかではなく全くこの先造成していません。もう一度地図を見ると県境を越えたところでやはり切れています。事前に見たときは県境を越えていたので、それだけでもう勝った気になっていたと思われます。ここまで分岐から、8.8㎞末端は落石ゴロゴロで、時間も19時を回っています。車のライトを頼りにようやく撮影ができるほど暮れてきています。

この後空しくしかしそれでも慎重に落石を避けながら、8.8㎞戻り昼入ってきた、不動トンネルまで行ってそこでビバークとなりました。結局20時近くなってしまいました。でもラジオが入っていたので、野球がずっと聞こえていました。
北山村は小さくて探索はあっという間でしたが、食料や地図の見間違いなどのトラブルで、下北山村は全く手つかずで1日目を終えました。