年を重ねて知ること | 野良翻訳家・HanaBananaの Enjoy Life!

むすっこ7時に学校いって授業が始まる前に朝勉強しているので、従って、 早起き続きのワタクシでございます。


それがお流行りなのかと思ったら、誰もいないらしく集中できるそうで、 学校が終わっても一旦うちに帰らず、まんま塾にいって自習やクラスに出て、 夜10時まで帰らない。


塾がお休みの日にも、ちょっと離れた街道沿いのファミレスに いって、何時間も勉強するというので、そんなに長時間いられるのかしら?と、 心配になって、ウォーキングがてら見に行ったら、街道沿いの灯のような ファミレスで、一人でモクモクと勉強する姿がほんわり浮かんでいたという。真剣なので、邪魔になっちゃいけないとそっと立ち去ったら、「夜道が怖いから、途中まで迎えにきてぇ」と 言うので、また元に戻ったけど。    


息子のこう決めたら実行する流されないマイペースさに お母さん、シャッポどころか全部脱いでもいい(よせ)。    


昨日も帰ってきて、ダウンタウンの番組つけて横目で見ていたワタクシに 「チャンネル変えていいー?」って、 スーパープレゼンテーションTED(←アメリカの番組で、毎回著名人が 色々なアイディアをプレゼンするという、ためになる番組)の録画を見始めた時にゃ、 あ、も、なんかおかーさん、アホな番組見ててすみませーん、 生まれてすみまめーんって言っちゃおうかと思ったわ。    



にしても、スーパープレゼンテーション、相変わらず、安定の面白さ。 大人が見ても、勉強になります。というか、そもそも大人向けの番組ですね。    



息子が見ていたのは、スティーブ・ジョンソンという作家であり、 文化・政治・技術の話題を盛り込んだWebマガジンFeedの創刊者であり 編集をてがける人がスピーカーで、「良いアイディアはどこから生まれるのか」が プレゼンのテーマ。  

日常の思い付きをどうやって自分のクリエイティビティや国を変えるようなイノベーションに繋げていくか、それがテーマでした。興味のある方は、スーパープレゼンテーションのアーカイブをどうぞ。

http://www.nhk.or.jp/superpresentation/backnumber/141029.html

ちょっとだけ紹介します。  


イギリスの画家、ウィリアム・ホガースの絵で、タバーン、パブで18世紀当時の人達が政治を産業を喧々諤々熱く語り合ってるカオスな絵画を スクリーンにうつして、 まったく違うバックグラウンドを持つ人々が集まることは、 新しく興味深い話や好奇心、予期せぬアイディアが衝突する環境である。 そして、そこから「革新(的なアイディア)」は生まれる。 だから、現代のオフィスでも、こういう風潮で語り合って、 どんどん良いアイディアを生み出していくべきだと。    


PPTでアニメ効果入れた、いかにもなプレゼン資料もいいけど、 たまにこういう、絵画入れたりするのも「手」だなぁとか、 プレゼンスキルの勉強にもなります。    



また、「Slow Hunch」ってキーワードが出てきたのですが、 Hunchってのは、ここでは、 閃き(ひらめき)という意味で使ってたのかな。、 Slow(ゆっくり)とHunch(閃き)という言葉は 相反しますよね。スピーカーが言うに、人々というのは、 革新的な発明を閃きや直観的なものと思いがちで、 eureka moment(見つけた!って瞬間)の枠にはめたがるけれど、 実際は長いながーーい培養時間(incubation period)をかけた 重要なアイディアの集積である。だから、 「ゆっくりとした閃き」なのだと。  


なるほど、そうですよね。 ものすっごいアイディアをいきなり思いついた方が なんだかかっちょいい、まるで、自分が特別な人みたいに。 でも、実際は脈々と流れる時間の上で、その人がやってきたこと、追求してきたこと、誰かの考えを聞いたり、意見をぶつけあったり してきた流れから生まれたものなんですよね。  


でもって、プレゼンスキルもそうですが、 こうやって英語の言い回しや単語を拾っていくだけで、 私は仕事に直結するので、いいですねー。  


何しろ、題材と語り手の落としどころが、毎回、考え尽くされて、 なおかつ、ほほう!と予期せぬところに着地するので、 飽きない番組です。      


ってネ、夜の短い家族タイムを、こんな番組みながら高尚に 語り合ったり、もちろんバカ番組も見ながらブヒャヒャヒャと笑い合ったり そんな毎日ですねー。    


しかし、息子の体力。これは羨ましい。


週始め、ちょっと風邪気味でお喉が痛いとのことで、重くなったらいけないのと、 他の生徒さんにうつしてはいけないのでお休みをさせたのですが、 すぐ治りましたしね。これからの季節、風邪だけじゃなくてインフルも流行るから、 ワクチン打ちにいかないと。そして、体は強いが気は弱い息子は失神するだろう。  


まぁ、闇雲にお勉強してるんじゃなくて、行きたいと思えるところがあり、 将来の大きな、具体的な夢も1つ出来たから、それに向けてやれることはやっておこう、 という姿勢なのでしょうが、この真摯な態度や粘り腰は大切にしてほしいなぁと 拝むような気持ちです。


短期決戦型の私には大きく欠けているところで、 今でこそ、わりとコツコツするようにはなりましたが、もっと若いうちに コツコツすることの大切さをわかっていたら良かったなと思うことあり。    


スーパープレゼンテーションの、Slow Hunchじゃないですが、 ほんと、良き人生、豊かな人生は、すぐ答えが出るものではなく、 日々のコツコツの積み重ねや、試行錯誤の結果、実りなんですよね。


こういう姿勢はね、年齢を重ねれば出来るってモノじゃなく、 むしろ逆に、年齢を重ねるともっとも身につかないもの。 年齢を重ねれば、せっかちになったり、すぐ結果を 出したがったり、こらえ性もなくなってきますしね。 原始人に「ちゃんとしろ」って言っても出来ないみたいなものですかね。 手遅れになった分は仕方ないけど、ちゃんとしていかねばと思いますネ。      


年長者たるもの、経験を積み重ねた者にしかわからないものは あるので、敬いなさい、尊敬すべきですとかね、 そういう事を言う年長者だけにはなりたくないです。年齢を経て、経験を積み重ねるほど、言えなくなるものです。 むしろ、年長者になればなるほど、稲穂と同じで首を垂れるほど、 自制心、そしていかに自分が未熟であるかという恥を知ることが出来る 知性を持てるように、年を重ねたい、そして、自分を革新し続けていきたいとおもいます。


頑張ろう、自分も。  



息子も、行きたいところに行ければいいねぇ。 でも、第一志望じゃなくても、自分のクリエイティビティとイノベーションで楽しい学生生活になるはず。
それに、今から高校生なんて、ほんと、羨ましいやい!

ほなでは。