尻馬考 | 野良翻訳家・HanaBananaの Enjoy Life!

既に週半ば過ぎましたが、
いつもの筋トレ占い週報のリンクをアップしておきやす。

http://d.hatena.ne.jp/weekly/


「尻馬に乗る」って表現ってあるじゃないですか(なんなんだ、唐突に)。



まぁ、本来の意味として、便乗するという意味なんでしょうが、
我思うに、尻馬に乗っかった行為って、芳しい場合と、そうでない場合が
あると思うのですよね。



そうでない場合の「尻馬に乗る」のわかりやすい例として、
オリンピックのサッカーの試合で、韓国の選手が
大統領の領土問題に関してパフォーマンスの尻馬に乗っかって、
オリンピック会場でアピールしましたよね。
世界中が「おいおい、軽々しい行為はやめとけ」という

印象を受けたんじゃないかと。
そして、本人は処罰を受ける方向らしいですが。



じゃ、あれ、世界中の韓国の人が全員「でかした!よくやった!!」と思ってるか。
いやぁ、実際ね、来日している韓国の友人や在日韓国人の友人に聞いたけど、
「やーめーろーよーーーー」が、メジャーな国民の意見らしいですね。
日本で働く韓国人の人、濡れ衣を着せられたようで、
大変迷惑だし、遺憾だし、肩身が狭いと言ってました。



そりゃそうでしょうよ。
日本に置き換えてみたら、せっかくの晴れの場で同じことを
日本人の選手がやったとして、
「でかした!よくやった!」と思うでしょうかね?



世界に打って出ているビジネス国は、愛国心とは別に、
世界基準の行動規範があることくらい

十分にわかっているだろうし、
「恥ずかしい」と思えど、「でかした」とは思っていないでしょう。



加えて、大統領がやった領土問題のパフォーマンスと、
政治に執行権を持たない国民がやったパフォーマンスと
同等ではないこと自体、この国際社会を生きる人ならば
わかるはず。
大統領が、あの日あのパフォーマンスをした自体、
実際の行動と裏に横たわる駆け引きの二面性があるんじゃないか、
くらい、時流を意識していれば、一般の国民にもわかると思います。
まぁ、大統領もあの選手のパフォーマンスを見て、

「しめしめ」と思ってないでしょうが。
「ゲッ、余計な水をさしやがって・・・ま、こうなったら、こっちの手で
いくか」くらい、いくつも引き出し持っているのが
トップだと思いますよ。



この事を通して、韓国の友人が恥ずかしいと思ったのとは別に、
日本の私が、「やだやだ」と思うのは、
あの選手の行為の尻馬にまんまと乗っかって、

あの行為を韓国人全員の意思と
ヒトククリにして韓国人を批判・差別する、
ネットで騒ぐ日本人がチラホラいることですかね

ネトウヨですかね?




日本人であることを誇るのは良いことです。
が、曖昧な事をベースとして、誰かを貶める、

あわよくば自分の高潔や見識の広さを吹聴する人って、
今の国際社会をかんがみた上で、
自分の言ってること、発想が「おかしい」と気づかないのでしょうか。



行き過ぎの憎悪や嫉妬は、

かえって本人がみすぼらしく、
相手を引き立ててしまう、

って所ですよね。



事態を憂慮する普通の人々にまじって。
正義の名のもとにデマや誇張を発信するヤカラ。
義憤に駆られたと言えば聞こえはいいですが、
行き過ぎた非難が、

問題の本質的な解決を生む事はあるのでしょうか?

大津中のいじめ問題といい。



また、こういう事が起きると、「それみたことか」と
大昔の歴史

(たいていどの国も歴史に関しては自国に都合が良いことが
織り交じっています。海外の大学で自国の歴史を勉強すると、
自国との解釈と異なることが多いです。どちらが事実かは別として)

を引き合いに出して、対象の落ち度をあげつらい、
さらに、実際は、自分の持ってゆきたい方向へ誘導するという、

今回の場合は、韓国人、在日韓国人憎しの差別攻撃ですかね、
そういう特定の思想へ誘導したい人が見受けられましたネ。



お医者さんにいったら、


「うーん、社会性や客観性が足りてないねぇ」


って診断されそう。特効薬はありませんが。



自分達の都合のよい情報だけを拾って、

独善的な主張を繰り返している。
自分の価値感を押し通し、他者の価値観を理解しようとしない。
架空の手前勝手な尻馬に乗っかってる。
よっぽど狭くて、閉じられた社会に生きているんでしょうかね?
触れている社会の中で、ネットが一番広くて関係が密接な社会とか?
うわぁ、それは哀れだなぁ。



日本人が「特亜」、「三国」とか言う差別用語で表現される国々の
未来の国際社会へ繋がる行動をしている人達、
そして、日本人の中でも、グローバルな実社会で働いている人は、
国際規範を守りながら、同時に切磋琢磨して国力を上げていくことが
自国への誇りを守ることだと感じているのではないでしょうか?

実社会で風を感じている人であれば、大概、人種に関係なく、

どんな行動や言動が現代の国際人(っつか、人としてね)として

相応しいものか、意識しているものでしょう。



また、トップ層で働く人達は、人種や国なぞに拘っている人は少ないですよ。
力関係が主軸で、いかに立ち回るかを意識しています。
私が実際に触れている世界の話ですが、国籍とか肌の色とかね、そこに着目したら
何の仕事もできないし(実際、毎日、世界中の主要機関、主要企業と
仕事していますから)、出自を考えてその人を判断するなんて、安易で低俗な方法であり、
「人として恥」「頭の悪い証拠」ですから。
「ここは原始人の来るところじゃないから、出ていけ」とドアを指さされますよ。



私は別として、私の周りで働く人は、世界レベルのエリート、

日本の中でも選りすぐりのエリートで、

そりゃぁ、賢さという銀のスプーンを持って生まれてきたような人達でしょうが、
どこの大学を出ている、家が金持ちだったから、

お父さんが誰だ、とか一切どうでもいい情報ですよ、もはや。



本当の意味で世界を引っ張っていこうと思ったら、

そういう過去をほじくりだして判断なんてしてないですし、

自分の「過去」である、国籍や学歴や家柄にアグラをかきません。

「オレは○○人だから~だ」

「アイツは所詮、○○人だから~だ」

なんて事、考えてませんよ。

たとえ考えていたって、言いませんよ。



ましてや、「自分は世界を見ている」とか

「自分は特殊な経験をしている」とか、
そんなことにもアグラかきませんよ。

だって世界は広いんですから、

自分よりもっとすごい経験をしている人もいるかもしれないし、

経験したからって、学んでいなかったら
誰にモノが言える?ということも、見えていますよ。

実際は、ものすごい世界が広くて、大変特殊な経験を

している人達なんですがね、賢い人は謙虚ですね。




まぁ会社に入る時とか、どっかの会社と取引をする時など、
折々に学歴や会社名の尻馬に乗っかっているでしょうが、
自分が素晴らしい仕事をすることで、

尻馬の評判も上げることを心がけていますし、
そういう仕事をする人でなければ、生き残れない組織なんですね。



乗った尻馬の名をあげる、

これこそ芳しい尻馬の乗り方だと思いますね。



領土に関して日本がクレームを受けていることも、

世界中、損得で争っているワケですから、

人種の違いとかのウェットな所で争わず、
もっとドライに
「それによって、具体的に何が危機に陥るのか」

という影響を考えるのが主旨だということを

心のド真ん中に留め置いてほしい。



決して、「あの人種はどーだこーだ」と

自分の限られた体験や見聞きした相手の国の印象を、

あたかもその国の人が全員そうであるかのように
何の根拠もなく書いたりすることや

(だいたい人の頭の中の考えなんて、

いったいどうやって根拠を示すんでしょうね?

ネットで調べたって真実なんて出てきませんよ?)、
どっかのサイトのリンク貼ったりすることが、

何ら解決の糸口にならないこと、
同時に、自分がいかに閉じられた社会に生き、

狭い了見を持ち、
日本人としての価値というものが存在するならば、
それを下げる行為をしている、と見受けられていることを
意識したほうがいいんじゃないかね?
と思いますねー、つくづく。



何度か書きましたが、こういう事が起きるたびに、
戦死した、うちの大叔父のこと思い出しますね。



戦死っつったって、敵国に殺されたワケじゃありませんからね。
南洋の島で、終戦近くのグダグダの時期、
敵と対峙して、どっちが優勢とかじゃなく、
ただ便宜上、撃ち合う中、

「こんな暑い中、無用に撃ち合うことは
食糧も尽きて病人も増えるだけで、勝ち負けの問題じゃない。
今は、一人でも多く生き残って、未来を作ることが大事だ。」と
兵士の皆を説得し、

丸腰で、敵の軍営へ向かう途中、
日本人の兵士に、「天皇陛下バンザーイ!」って言われながら
撃たれ死にました。
敵の軍営は、どうしてたかってゆうと、
指揮官に従って、全員、銃口を下げていたんですね。



「日本を守る」って、そういうことなんですかね??



大叔父は犬死しましたが、
こういう苦々しい最期を遂げた大叔父の考え方、
犬死させたくないですね。



綺麗ごとじゃ片付けられない問題、
自分が死んでもずっとずっと続いていくだろう問題ですから、
無責任に乱暴に浅はかに一刀両断なんてするのはもってのほか、

ましてや、テメエの鬱憤晴らしかの如く、

人種差別を事あるにつけするなんてのは愚かであることを知って、
一人の人間として誇りを持った上で、

じっくり、考えていきたいものです、何事も。