こんにちは、ガネーシャJr.です。
調整池とは開発に伴って失われた保水機能を補うため雨水を貯めて、河川への流出量を調節し洪水を防止する人工の池だそうです。
戸神川防災調整池は千葉ニュータウンの調整池の中でも一番大きな調整池です。
千葉ニュータウンを造成する1975年過ぎ、戸神川の谷津田を防災調整池にしました。
1965年と2023年の航空写真です。
戸神川上流の谷津田は北総台地に細く深く切り込み傾斜は急で、その上樹木で覆われていました。出来た調整池には簡単に人は入れず、多くの水鳥が集まりました。
調整池北側をニュータウン大橋が横切り、橋の上から調整池を眺める事が出来ます。
2000年頃から周囲も開発されて、調整池の周囲に住宅が建てられました。
2000年に千葉県立北総花の丘公園が開園、5年後に調整池に集まる水鳥を観察する野鳥観察舎のあるCゾーンが作られてました。
戸神川防災調整池には様々な水鳥が訪れました。カワウ・白鷺や青鷺の他にカモ・オシドリ・カイツブリが泳ぎ、望遠鏡で見ればカワセミも見えたそうです。
2010~2020年頃はハクチョウが冬の間にこの調整池で越冬していました。ハクチョウの見える橋には人が集まりました。
橋の下にハクチョウの好きなマコモが生えていて、食べ尽くしたら来なくなりました。
2010年頃からカワウが集団でコロニーを作り子育て始め、調整池南西部の水辺の樹木が冬は糞で真っ白になりました。
最初の頃は真っ白になった樹木も春の新芽とともに回復して、夏は緑に戻りました。調整池南西部は県道の先で住宅地から離れていて、臭いや糞害は少なかったと思います。
その後カワウのコロニーはニュータウン大橋近く北東部の林に拡大して来ました。北東部には近くに戸神台の住宅がありました。
たまにしか見かけなかった白鷺が突然に2018年頃から集団で訪れ、カワウのコロニーのある北東部の樹木に巣を作り始めました。
白鷺はカワウより大きいせいか、北東部の樹木からカワウが追い出され、カワウのコロニーは元の南西部に戻り北東部は白鷺のコロニーになりました。
白鷺はカワウより大きいせいか、北東部の樹木からカワウが追い出され、カワウのコロニーは元の南西部に戻り北東部は白鷺のコロニーになりました。
そしてカワウは北東部だけのコロニーに戻りました。しかし突然2022年頃に白鷺の集団が消えました。白鷺は突然に集団で現れ、突然に消えていきました。
するとカワウの大群が戻って来て、調整池南西部もカワウのコロニーに戻りました。
白鷺はたまに見かける水鳥に戻りましたが、今度は青鷺が増えてカワウの巣のある樹木の上部に青鷺のコロニーを作り、今はカワウと青鷺が調整池で共存しています。
カワウ(河鵜)はカツオドリ目ウ科の鳥で、川に生息する鵜で最大は全長80cmにもなる大きな鳥です。長良川で有名な鵜飼に使われる鵜は河鵜でなく海鵜だそうです。
国際自然保護連合のレッドリストの軽度懸念に指定されている鳥で、日本では1970年には3000羽まで減少しました。今は15万羽以上に増えて2007年に狩猟鳥になりましたが、肉も羽毛も利用価値がなく狩る事は殆どありません。
1日に500gの魚を食べる大食漢です。川や湖での漁業を脅かす地域もあるそうです。
餌採りで朝にどこかへ飛んで行き、夕方戻るので夜間は凄いカワウの数です。
サギ類(鷺)はペリカン目サギ科に属する水鳥の総称で、全長50~ 90cmの大型の鳥です。真っ白い鷺はダイサギ・チュウサギ・コサギ・アマサギ等で、色の付いた鷺にはアオサギ・ゴイサギ・サザゴイ等がいます。
採餌は川や水田で、魚や両生類や爬虫類、時には哺乳類や鳥も捕食するそうです。
サギ類は狩猟鳥にはなっていません。
水鳥以外の生物も生息しています。
ニュータウン大橋の下は浅瀬になっていて、調整池に鯉が泳いでいるのが見えます。時々色の付いた緋鯉もいました。そして勝手に放流されたのか大きなブラックバスもいるそうで、たまに釣人が入り込んでいます。