南満州鉄道の花形と言えば、何と言っても超特急「あじあ」号でしょう。
大連‐哈爾濱間、約950㎞を12時間30分で走破。
主たる牽引機の「パシナ」型蒸気機関車は、最高時速130㎞/hを誇ります。
そんな「あじあ」号ですから、絵葉書になる事も多かったんですが
この絵葉書は、どこかが変です。
右上の「満州の廣野を驀進する特急列車アジア號」に写っている「パシナ」。
なんと、動輪が4つも描かれています。先輪1つに動輪4の軸配置は
ホワイト式で言う「コンソリーデット」なので、これじゃ「ソリナ」になってしまいます。
(「ソリナ」と言う機関車は、満州国鉄に実在していました。)
主連棒も車軸を結んでいるので、動力伝達が出来ず走れません。
おそらく、黒く潰れていた所に、鉄道の知識を持たない人が着色時に
「まぁ、こんなのだろう」と、勝手に描き込んじゃったんでしょうね。