4ケ月ぶりのご無沙汰です。
全然更新していなくても、約30人程の方々が訪問していただいていました。ホントーにすみません。そしてありがとうございます(感謝!!!)。

…ということで、久しぶりに書きたくなった映画に出会いました。
そう…「ムカデ人間」です。

$駱駝のじゅーちゃん の 映画のハナシと映画じゃないハナシ

この映画のタイトルを見たのは昨年のゆうばり国際ファンタスティック映画祭で、この題名のインパクトに圧倒されましたが、時期的に夕張までいくことは困難で、悔しい想いをした時が最初でした。
それから、1年数ヶ月、その間にシネリーブル博多駅もなくなり、よもや福岡で観ることは絶望的と思っていたところ、やってくれましたKBCシネマさん!!

$駱駝のじゅーちゃん の 映画のハナシと映画じゃないハナシ

今や福岡市内ではミニシアターとしてソラリアシネマさんと双璧をなす(…というかミニシアターはこの二館しかない…(泣))KBCシネマさんで上映決定!!ありがとう!!! と感謝の気持ちで一杯です。

$駱駝のじゅーちゃん の 映画のハナシと映画じゃないハナシ

さて、本作の感想です。

この映画は、エログロは最低限に抑え、徹底したシリアスな方向で進めていきます。この方向性は大成功だと思いました。
なぜなら、この題名とシチュエーションだけで大爆笑なので、コメディやスプラッター場面を持ってきても、印象が薄くなってしまいます。シリアスな展開こそが笑いと恐怖の相乗効果を生み出している!と感じました。

$駱駝のじゅーちゃん の 映画のハナシと映画じゃないハナシ

次に秀逸なのは、登場人物です。マッドサイエンティストなドイツ人博士対関西弁で怒鳴りまくる日本人ヤクザという図式!!いまだかって見たことのない対決がとってもシビレます。
実際、映画史に残る(かも?)対決だと思います。

$駱駝のじゅーちゃん の 映画のハナシと映画じゃないハナシ

そして、ある意味、唐突で驚愕(?)な結末!!
しかし、もともとの発想がムチャクチャなので、この展開を自然に受け止めることができました。

あまり多くは語りません。この映画は実際観て、そして自分の胸のなかで悶々とした感じを楽しむのが、私は正しいのだと思います。

KBCシネマでは2週目に突入です。ボヤボヤしてたり迷っている場合ではありません。「案ずるより生むが易し」、「善は急げ」です。
レイトショー上映です(日曜日は上映してないので気をつけてね)ので、仕事帰りの疲れや、彼女(または彼氏)とお食事の後の幸せな時をぶっとばす「衝撃!」を是非、皆さん感じ取ってください(しかし、この感想への苦情はご遠慮ください。あくまでも自己責任で…ね。ちなみにR15指定です。映倫も寛容になったものです)。

$駱駝のじゅーちゃん の 映画のハナシと映画じゃないハナシ

90分という、最近の映画ではコンパクトな時間ですが、ギュッ、ギュッと凝縮された濃い作品になったと思います。
先日、博多駅の改築に伴い、Tジョイ博多が開館するということで、早速行ってきました。
福岡はシネコンばかりボコボコと出来上がり、人口比にたいする映画館の数が全国一の多さ…という県になってしまってますが、ミニシアター系は滅法少なく、福岡までこない映画が少なくありません。
「シネコン」ってそれぞれに被っている作品が多くて、あんまりありがた味を感じないのですが、Tジョイ系はそこでしかやってない作品もあり、まあ、他のシネコンに比べれば行く回数が増えるかも?…です。
同じ博多駅には、天神シネマのレイト枠で上映してくれてた「中二脳=男子中学二年生に匹敵する脳」(中二男子のみなさん、ごめんなさい)を刺激する麗しき映画作品を多く上映してくれる「シネリーブル博多」という素敵な映画館もあるので、みんな応援してね!!\(^o^)/

…ということで、今回は偶然(必然!?)にも武闘派二本だてになってしまいました「KGカラテガール」と「イップ・マン葉問」です。

KGカラテガール/日本

$駱駝のじゅーちゃん の 映画のハナシと映画じゃないハナシ-kg2


空手家の父親を殺し、妹を誘拐して殺人兵器に育て、伝統の黒帯を強奪した「悪の結社」(?)に闘いを挑む女子高生の活躍を描いた(?)作品です。
まず、題名にそそられました。英字とカタカナを組み合わせることによって、外国人にアピールしようとするところがカッコイイではありませんか。
+。(*′∇`)。+゜

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そして、冒頭、映画館でアルバイトをしている主人公の女子高生がひったくり犯人を空手で撃退します。その映画館の内装はどう見ても、Tジョイです(横浜?、横須賀?)上映映画館にも気を使っています。
+。(*′∇`)。+゜+。(*′∇`)。+゜

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これは序の口で、物語が進むにつれて突っ込みどころもどんどん増えていきます。ようするに、脚本はユルユルです。
でも、良いのです♪
私は、女子高生が屈強な男たちをバッタバッタと倒すところが観たかったのです。その点は大満足です♪一番の見所は、悪の巣窟に殴りこみをかける場面では、今までジャージや空手着だったのに、わざわざ制服に着替えてくれます。それだけで、これから起こるであろう素晴らしい戦いが想像できます。思わず中学二年生の丸刈り男子に戻って「女子高生のお姉さん、かっこいい~」と思ってしまいました。
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$駱駝のじゅーちゃん の 映画のハナシと映画じゃないハナシ-KG


これで脚本が良ければ、スローモーションが多くても、同じ場面を何度も繰り返しても「チョコレート・ファイター」ほどの名作になったと思いますが、今回は多くを望まないようにします。
主役の武田梨奈ちゃんは次回作「女忍KUNOICHI」が控えており、これも期待できそうです(福岡で上映されるかな~?)。

$駱駝のじゅーちゃん の 映画のハナシと映画じゃないハナシ-KUNOITI


そして私の趣味に付き合ってくれて一緒に観てくれた駱駝夫人よ、ありがとう。かなり楽しんでいたがキミも中二脳か?(笑)

長くなったので、「イップ・マン葉問」は後日…。

冷たい熱帯魚  2011年/日本

$駱駝のじゅーちゃん の 映画のハナシと映画じゃないハナシ-冷たい


まず、おことわりです。この感想ってネタバレになってるかも…。その時はゴメンね。

すごい映画を観てしまいました。昨年から話題にはなっていたので、期待するのは危険かな(水準の出来でも期待しすぎて、その分がっかりということが多くて…)と思いながらの観賞でしたが、いやいや、想像以上の作品でした。

R18だということでエロやグロが満載でしたが、それ以上に「でんでん」、「黒沢あすか」「吹越満」のキャラクターが強烈で目が離せません、いや目がくぎづけです。R18のレイティングはこの三人のせいだと思います。
吹越満の妻役の神楽坂恵や娘役の「梶原ひかり」、悪徳弁護士の「渡辺哲」もいいフォローをしていましたが、やっぱり「でんでん」、「黒沢あすか」、「吹越満」の三人はよかった~(??∀??)

$駱駝のじゅーちゃん の 映画のハナシと映画じゃないハナシ-でんでん


最初からの「でんでん」の暴走マシンガントーク!!
これは相手に考える余地を与えません。だんだんメチャクチャな論理になってくるんですが、映画を観ながら、なるほど…と納得してしまっている自分に気が付いて、自分自身が怖くなってしまいました。

この「でんでん」の妻役の「黒沢あすか」は○○の作業中に明るく笑いながら「あいよっ!!」なんて言うところも、なんだか萌えました( ̄□ ̄)!!!。

$駱駝のじゅーちゃん の 映画のハナシと映画じゃないハナシ-kurosawa


でも私が一番震えたのは後半の「黒沢あすか」と「吹越満」の怒涛の絡みの場面!!!私にとって予想の付かない展開になっていき、ついには笑ってしまう私自身!!これってあまりの衝撃に無意識の自己防衛本能の笑いだと思います。

$駱駝のじゅーちゃん の 映画のハナシと映画じゃないハナシ-吹越満

 
この文章を書きながらも、あの展開、そしてあのラストを思い出してしまって、かなり支離滅裂な文章になってしまいました。
特殊造形の「西村映造」も「東京残酷警察」に比べたら控えめながらも、それでいて強烈な印象を創造させてくれます。
最初は「これ2回観るのはつらいかな~」と思いましたが、段々「観てもいいかな~」から「是非、もう一度観たい!!!」に代わってしまいました。
この映画のことを教えてくれた映画マスターのトムさん、本当にありがとうございます。そしてこういう映画を全国規模(といっても27都道府県ですが)で上映する日本映画界、スゴイ快挙だと思います。

2010年の邦画ベスト10を書こうとしてる間に面白い映画を観たので…。

スプライス 日本公開2011年1月8日 カナダ/フランス

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おもいっきり、監督と製作者の変態思考が炸裂した映画でした\(^o^)/

物語は遺伝子操作により新種の生物を誕生させた製薬会社の科学者カップルが次には人間の遺伝子を加えて、もっと強力な生命体を誕生させてしまう…。

$駱駝のじゅーちゃん の 映画のハナシと映画じゃないハナシ-スプライス3


「倫理的な問題もあるし、手っ取り早く利潤を生む万病に効くタンパク質を今の生物(ミミズにおしっこをかけてパンパンに腫れてしまったチ○コ↑みたいな「ジンジャーとフレッド」(笑))から抽出しなさい」と会社は言うのに「いやだ、いやだ、二番じゃダメなんです、一番じゃなきゃダメなんです!!」と言う科学者特有の強烈な探究心により引き起こされる悲劇!!!!!
…というモンスター大暴れ映画と思っていたましたが、観終わってみると、ある意味、一番の強烈で暴れまわっていたモンスターは科学者である人間でした。

主演はサラ・ポーリー(死ぬまでにしたい10のこと)とエイドリアン・ブロディ(戦場のピアニスト)。
サラ・ポーリーの顔がだんだんメチャクチャ怖くなります。

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そして夫(恋人?)のエイドリアン・ブロディは彼女の行動にブンブン振り回されて、ただでさえ困った顔の眉毛がますます下がってしまい、ほとんど涙目状態です。

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舞台は研究室、納屋、森の中とほとんど閉鎖的で、この息苦しい感じがこの映画にピリッとスパイスを加えています。
照明は永田鉄男さんという方で外国の照明界では「影の王子」(おおっ!?)と呼ばれているぐらい有名な方らしい。そういえば研究所、納屋、森の中でのそれぞれの照明が不気味な感じを際立たせていました。

あまりの科学者カップルの暴れ方に笑いを噛み締めていましたが(駱駝夫人によると、噛み締めてなくて声に出して笑っていたらしい…)、ある場面では、私達の前の列に一人で観ていたおじさんが思わず「おい、おい、おい、おい…」と声に出して突っ込んでいましたし、他の観客も我慢しきれず笑いが出ていました。

製作総指揮にギレルモ・デル・トロ(パンズラビリンス監督)、ジョエル・シルバー(数多くの馬鹿ハリウッド映画…誉め言葉です…を制作、そういえば、レオ様と一緒に「エスター」も制作していましたね…)、監督はヴィンチェンゾ・ナタリ(CUBEで超有名?)。
アメリカでは内容が内容だけに資金調達できずカナダ(75%)とフランス(25%)の製作者が資金を出してくれてやっと完成にこぎつけたそーだ。さすがクローネンバーグを生んだカナダとヨーロッパホラーの旗手のおフランスですね。

今年も春からベスト10候補の出現!!といった映画でした。

下の写真はス-パーハイブリッド生命体を演じたデルフィーヌ・シャネアックさんとその生命体の幼少時代のヌイグルミ(笑) 


$駱駝のじゅーちゃん の 映画のハナシと映画じゃないハナシ-スプライス2

2010年の外国映画のベスト10です。
洋画は案外簡単にできましたが、邦画は難儀してまして、当分かかりそうです。

1.第九地区
中州大洋で2回続けて観てしまいました。

駱駝のじゅーちゃん の 映画のハナシと映画じゃないハナシ-第九地区


2.処刑山デッドスノウ
「海にいけば良かった~」の名セリフを生んだノルウェー産コメディ(?)スプラッター。

駱駝のじゅーちゃん の 映画のハナシと映画じゃないハナシ-処刑山


3.マチェーテ
ダニー・トレホのモテモテッぷりも笑えましたが、ロバート・デニーロの小悪党ぶりやリンジー・ローハンよ・どこへ行く、そしてスティーブン・セガールのどこまでもザ・悪役…、な感じが秀逸。

駱駝のじゅーちゃん の 映画のハナシと映画じゃないハナシ-matye-te


4.冬の小鳥
単なる子役の泣かせるものとは違う奥が深い作品。

5.極悪レミー
レミーのメチャクチャぶりがとってもセクシー。

6.ナイトアンドディ
トム・クルーズとキャメロン・ディアスが中期の007映画(アクションはすごいが、物語の進行がいい感じにユルユル)のパロディみたいで秀逸。

7.超強台風
主役の市長がとてつもない台風を食ってしまって「超強市長」が正しい…。

8.サロゲート
久しくこれっていう作品が無いブルース・ウィルスの隠れた名作?

9.新しい人生のはじめかた
たまには、こういうオトナな感じもよいです。

10.ハングオーバー
コメディにして一種の倒叙物ミステリーでなぜ彼らはこうなったか…の謎解きもの?…、新しいタイプでした。

次点

リミット
落語の落ちみたいなラストがある意味笑える。

トーマス 伝説の英雄
トーマスって実はひどい奴…、と思ってしまいました。