先週末「能」を見てきました。
友人がそういった界隈と関わりが深い種族なので
たまに誘ってもらってます。
なかなか自分から踏み込めない領域なので感謝。
この病気になってからやけに反応してしまうワードですが
能の歩き方は基本「すり足」なのですよね。
スーッスーッとゆっくりすり足をして、
足の指だけをスッと上げて右足の前に左足を出し、
左足の前に右足を出し、の繰り返し。
所作が美しく、見惚れます。
ゆっくりゆっくり時間が流れます。
睡魔に少々襲われることもあるけどそれは内緒。
ちなみになぜすり足なのかを調べると
「能のすり足(ハコビ)は、上半身を安定させ、重心を低く保ったまま、
足の裏を床から離さず滑るように進む独特の歩行技法です。
かかとを上げずに「すり足」で移動することで、
能面の視界が狭くてもブレずに、幽玄で優雅な動きを表現します」
安定させるため。優雅に動くため。
工夫から生まれた移動法なわけですね。
すり足や動きがゆっくりというと
ネガティブな言葉に聞こえてしまうここのところの自分でしたが
「急がない美学」
を教えられた気分でした。(ちょっと強引?)
もちろんそれは能の舞台上の話で、
渋谷のスクランブル交差点でそんな歩き方してたら
「なんのパントマイム?」
って思われちゃうんですが。
その前に赤信号になる。
現代人がせかせかしていなければ
ゆっくり歩いたって目立たないのになあ、などと。
あと、能楽者の方が扇子を広げて腕を伸ばす時、
どのかたも扇子が結構プルプルプル…と震えていらっしゃって。
震えるって、人間なら当たり前のことなんだと
これまた勝手に安心したりして。
だって人間だもの。
血が通っているのだもの。
いつもと違う見方をしてしまったけど
今だからこその角度から興味深く楽しめました。