4月30日の「しんぶん赤旗」の「論壇時評」に、谷本諭氏(理論委員会事務局長)が「日米同盟大変質 鋭い批判」との文章を書き、そのなかで、柳沢協二・元内閣官房副長官補の「朝日」(19日付)のインタビューを取り上げ、高く評価しました。

 私は4月30日に共産党中央委員会に質問状を送り、

「柳沢協二氏は松竹伸幸氏が事務局長をつとめる「自衛隊を活かす会」の代表です。今年の2月にも 自衛隊を活かす会 編 『戦争はどうすれば終わるのか?』(集英社新書)を出版しており、そこには松竹伸幸氏が「はじめに」を執筆しています。

 支配勢力の攻撃にのみ込まれ、射落とされ、屈服した松竹伸幸氏との関係をいまだに継続し、いっしょに書籍の出版まで行っている柳沢協二氏に対して、日本共産党中央委員会はどう評価されているのか。ぜひお聞かせください。」

と質問しました。

 

 このほど、これに対する共産党中央委員会からの回答が届きました。

 

 

○○県 ○○地区委員会 ○○支部

 伊東 洋一 様

 「しんぶん赤旗」(4月30日付)掲載の「論壇時評」で、柳沢協二・元内閣官房副長官補の論考が紹介されていることについて、ご質問をいただきました。

 柳沢氏には、岸田・自公政権の戦争準備・大軍拡に反対する有識者の一人として、この間、「しんぶん赤旗」にもたびたび協力をしてもらっています。直近では、2024年3月27日付の日刊紙に掲載された、政府の「次期戦闘機」輸出推進を批判した特集記事に対し、以下の解説コメントをいただきました。

 (「しんぶん赤旗」2024年3月27日付より)

「柳沢協二元内閣官房副長官補の話  紛争を助長しない『歯止め』が狭すぎる。木原稔防衛相は次期戦闘機が侵略に使われる状況になれば部品供給を止めると答弁しているが、イスラエルによるガザ攻撃のような『自衛』名目の戦争などもある。『防衛装備品・技術移転協定』の対象国を増やせば輸出先を無限に拡大できる。(個別の輸出決定時に)閣議決定と与党への根回しをするといっても歯止めにはならない。」

 党を除名された人物の党攻撃の活動に協力をしているのでないかぎり、党外の有識者が自公政権の戦争準備・大軍拡を批判した発言として、柳沢氏の論考などを「しんぶん赤旗」で紹介することに特段の問題はないと考えています。

 以上をもって、回答とさせていただきます。

                      2024年5月11日        

日本共産党中央委員会・質問回答係 

 

 

 ヒラ党員の、わけのわからぬ質問に対して、ていねいな回答を頂けるとは思っていませんでした。

 党中央の判断として、柳沢さんが「党を除名された人物の党攻撃の活動に協力をしている」のではないとお墨付きを頂いたことは大きな意味があると思います。

 全国各地での、共産党関係団体の学習会などにも柳沢さんは講師として呼ばれているようで、そういった取り組みにも支障はない、との判断につながるとも考えます。