下りの地区党会議でもう一つ驚いたことは、理論委員会事務局長谷本諭氏の「日本共産党を論ずるなら事実にもとづく議論をー中北浩爾氏の批判にこたえる」の文章を読み合わせしたことです。この文章は、しんぶん赤旗日刊紙に掲載された後、日曜版にも掲載されて、私もびっくりしたのですが、党会議の場で読み合わせをするのは、初めての経験でした。しかも読み合わせをするなら、大会・幹部会決定推進本部の「幹部会決定にたちかえり3月こそ「三つの課題」をやりきる月に」などの緊急の訴えもあったのに、それらを差し置いて中北氏への批判を読み合わせしたのは、異様な光景でした。

 

 この文章については、小池書記局長の記者会見で、記者から、中北氏の東京新聞のインタビュー記事は論評を聴いたもので、事実関係を確認するものではなかった、それを「事実を示せ」と批判するのは的外れではないかと質問され、小池氏が答弁に窮したこと、共産党のホームページの動画ではその部分を削除したことが記者の人たちから問題になり、自分に都合の悪い部分を削除するのは前代未聞だ、自民党でもそんなことはしない、こうなったら田村委員長に再度同じ質問をしよう、などと大騒ぎになったものです。

 

 また中北氏自身もこの文章に激怒し、「週刊東洋経済」で、中北氏の反論文をしんぶん赤旗に同じスペースで、無料で掲載するよう共産党に申し入れることが述べられています。(共産党はこの申し入れを拒否しました。)

 

 世間でこんな大騒ぎになっている文章を、党員と党支持者に徹底しようという共産党中央の行動は、かなり異常に見えます。

 共産党ウォッチャーの言うように、市田副委員長(原則論者の老人)の暴走が止まらず、志位議長が怒り狂い、小池書記局長が頭を抱えているという噂は、案外本当かも知れません。

 

(この項終わります)