その１５年前の深夜、私は知人の紹介である女の子ｋと出会いました
女の子５～６人でお喋りに花が咲き、夜明け頃、大雨が振り出した為にタクシー乗り場は長蛇の列を作っていました
私は車できていたのでｋを送ることにしました
車の助手席に彼女が座り、西川口から産業道路を下ったとき「行ける」そう強く感じ、彼女に「たぶん貴女の家に行けると思うので何も言わないで欲しい。もし辿り着けたら呼ばれてる理由が分かるはずだから、あとで話をしましょう」と。
それから二人は終始無言でした。
私は目的地からの視線を感じながら、濃厚になるその気配に向けて車を走らせて生きました
20分くらいでしょうか、2駅分ほど離れている彼女の家（叔母宅に下宿中）には迷うことなく着きました
車を止め、左側の袋小路を指差し「奥から2番目の白い家？」と聞きました
彼女はビックリして頷きました
「私は今はこの車から降りられないけれど、後日話を聞くから今日はこれで・・」と言い彼女を下ろしました
その白い家の上から、巨大な女の人の顔の気配が私を睨み付けているのが分かりました
車から降りてこれ以上近づいたら殺される・・そう確信しました
その女性は私が関わることを激しく拒絶していました
（そのときの私は不思議なくらい冷静で、怖くはありませんでした）