概要

消防設備士は消防法に基づく国家資格。

スプリンクラーや火災報知器などの消防設備の工事や点検をする際に必要な資格です。

 

消防設備士の資格には、消防設備の点検・整備のみ行える乙種と、点検・整備に加えて設置工事も行える甲種の種別があります。

また種別の他に類別があり、類ごとに扱える消防設備が以下の通り定められています。

 

特類 - 特殊消防用設備等

1類 - 屋内・屋外消火栓設備、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備
2類 - 泡消火設備
3類 - 不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備
4類 - 自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、消防機関へ通報する火災報知設備
5類 - 金属製避難はしご、救助袋、緩降機
6類 - 消火器
7類 - 漏電火災警報器

(特類は甲種のみ。6類と7類は乙種のみ。)

 

どの類も筆記試験(4択のマークシート)と実技試験(実技といってもペーパー試験)があり、いずれも6割取れれば合格です。

 

今回私が受けるのは甲種第3類。

甲3を取れば防災センター等で見られるハロン1301を使用する消火設備や、駐車場等で見られる粉末消火設備等の設置工事や点検ができるようになります。

 

対策

消防設備士は1,4,6類は受験者が多く参考書も数多く市販されているのですが、3類はマイナーな部類のため参考書が限られます。

そのため、使えそうな市販のテキストはオーム社の「集中ゼミ」か、電気書院の「要点ガッチリ」の2冊くらい。

どちらも書店でパラパラ読んでみましたが、他類の受験でお世話になったオーム社の「集中ゼミ」を買うことにしました。

加えて、問題集はオーム社の「ラクラク解ける!3類消防設備士 合格問題集」を購入。

 

テキストは3類特有の分野を何度も繰り返し読みました。

3類は覚えなければならない細かい数字が多いのですが、粉末なら第3種だけ、ハロンなら1301だけといったように、頻出の消火剤を中心に覚えました。

「基礎」と「法令」は他類の受験時に学習済みのため前日にザっと目を通した程度。

せっかく買った問題集は時間が取れず実技を1周しかできないまま受験前日を迎えることに。

 

受験(2020.02.02)

会場は渋谷区幡ヶ谷の中央試験センター。

危険物取扱者や消防設備士の他類の受験で十数回は来ています。

 

試験室に入室すると、他の受験者はギリギリまで参考書で追い込み中。

どの参考書を使っているのか気になって見回すと、オーム社の「集中ゼミ」と電気書院の「要点ガッチリ」が7対3くらいの割合でした。

やはりオーム社は人気ですね。

 

9時半になり試験開始。

筆記と実技はどちらから解いても構わないのですが、不安な実技から解き始めることに。

 

実技では以下のような問題が出題されました。

・エルボ、クロス、ブッシング等の管継手の名称(記述)

・定圧作動装置の説明文の穴埋め(記号選択)

・容器弁の断面図のうち各部の名称(記号選択)

・移動式粉末消火設備の操作手順(記述)

・貯蔵容器を設置してはならない箇所4つ(記述)

・粉末消火設備の放出時、クリーニング時等の各バルブ類の開閉状況(塗りつぶし)

・粉末消火設備で、使用する粉末の種別(第3種)、放出時間、放出圧力(記述)

 

どれも参考書で見たことがあるような問題で比較的解きやすかったです。

製図は計算問題が中心で、操作管や逆止弁を記入させる作図問題は出ませんでした。

作図は猛勉強したんですけどね…(笑)

 

筆記では以下のような問題が出題されました。

・水の密度が最大となるのは4度のとき

・ねずみ鋳鉄の材料記号はFC

・おねじの「呼び」は外径を指す

・音響警報装置の機能に異常を生じてはならない電圧の幅は90~110%

 

筆記も実技も何とか6割は取れた感触。

大人しく合否発表を待ちます。

 

合否発表(2020.03.04)

合格発表日の正午に消防試験研究センターのHPにアクセス。

試験地と試験種類を選択すると、合格者の受験番号が一覧で表示されます。

無事に合格していました~

 

あとは点数が気になるところ。

いつも合否発表の翌日にはハガキが届くので、楽しみに待ちます。

 

…ところが5日経ってもハガキは届かず。

不思議に思っていると消防試験センターから電話があり、住所に誤記がありハガキが戻ってきてしまったとのこと。

受験票の控えを見たら、確かに住所の表記をミスってました…気づかなかった。

合格はしているので、氏名、受験日、受験番号、試験の種類(甲種第3類)をメモに書いて送ってくれればハガキが無くとも免状交付の申請は受理してくれるとのこと。

先日合格した甲2と一緒に免状申請することにしました。

 

なお、ハガキの再送はできないとのこと。

点数が分からずモヤモヤが残る合格となりましたが、とりあえず一発合格できて良かったです。

 

消防設備士はコンプリートまで残すところ甲特、甲1の2つ。

年内コンプが可能性を帯びてきました。

(`・ω・´)