NATOやEUの東欧進出はロシアにとって本当に悪い側面ばかりだったのか | カズの「きまぐれブログ」

NATOやEUの東欧進出はロシアにとって本当に悪い側面ばかりだったのか

その昔私はソクラテスという哲学者の事が好きになれなかった。知識人に専門外の事を聞いて回った彼は、彼らの無知ぶりを称し、身の程を知れと言って回ったらしい。
しかし年を取るとソクラテスが言った意味が分かるようになってきた。どんなに偉大な人であっても、案外専門外の事は知らないものである。優れた人程そこに気付かない。それを他者から学ぼうという謙虚な姿勢は失いたくないものである。
さてロシア軍によるウクライナへの軍事侵略のニュースが連日報道されている。ロシアの大統領の怒りの根元は、ベルリンの壁崩壊以降、NATOが約束を破って東欧諸国にまで加盟国を広げた事にあると言われている。
しかしNATOが東欧諸国にまで加盟国を広げた事はロシアにとってそんなに悪い事ばかりなのだろうか?
今現在EUやNATOに加盟した東欧諸国のお陰で、西欧諸国のロシアアレルギーがかなり少なくなったのではないだろうか?
現在西欧諸国の幾つかがロシアに天然ガスを依存していると言われているが、それだってEUやNATOに加盟した東欧諸国が西欧諸国のロシアアレルギーを払拭してくれたお陰ではないだろうか。
西欧諸国にとって幾ら安いからと言って大切なエネルギーを、かつてのような不気味な恐ろしい国に依存したりはしないだろう。
今回ロシアが海外の国々に与えた何をするか分からない恐ろしい国というイメージはじわじわと中長期的視点で見れば、国際社会のロシア離れは広がってゆくだろう。
短期的には西欧諸国のロシアのエネルギー離れは難しくても、中長期的に見ればそれは現実のものになってにくだろう。
決してNATOやEUの東欧への広がりはロシアにとって悪い側面ばかりとは限らないのである。
かつて日本で広告大賞を獲得した作品に、「ぼくのお父さんは桃太郎という奴に殺されました」というのがある。鬼退治をした桃太郎というイメージで見れば、桃太郎は正義となるが、鬼の子供から見ればその視点は崩れてくる。
物事には本人すら気付かない違った視点というものがある。そこにこそ謙虚になりたいものである。
そして日本のマスメディアに願うのは、軍事経済教育税収環境などあらゆる側面で、本当にNATOやEUの東欧拡大はロシアにとって悪い側面ばかりだったのかきちんと検証し、それを国際社会に示す事だと私は思う。
もしもロシアが安全安心で自由なフレンドリーな国になれば、EUとの統一経済圏が成立するかもしれない。EUとRossiaで、ER経済圏が成立するかもしれない。
西側諸国を敵対視する古い固定観念では未来は開けない。
諸外国に友好的に徹した方が未来は開けるし、国益も遥かに大きいと思うのだが。