- Open Season-【電子ブック版】
- ¥528
- 楽天
やっと読めました。ジョー・ピケットシリーズ1作目。
よくある都会派ミステリーとは一線を画した、大自然を舞台にした物語で、そこがまずとても新鮮。
主人公の職業はGame Warden。なじみのない単語なんで、ピンと来ないんですが、読み終わるまで辞書を引かずにとりあえず保留にしてみた。野生の保安官というかおまわりさん、という感じね。タイトルのOpen Seasonも、狩猟解禁、っていうことだろうから、狩猟禁止の動物を撃ったり、やみくもに自然を荒らしたりする人を取り締まる仕事のようです。後で調べてみたら、「狩猟管理官」と訳されていたので、だいたい合ってた(笑)。
まあとにかくその管理官であるジョー・ピケットが、とてもまっすぐで実直で正義感が強くて、いい人なんです。子供たちがまだ小さいから30代前半といったところでしょうか。安い給料でキツイ仕事。真面目に働いても働いても暮らしは結構厳しくて、妻や娘たちに申し訳ないなあ、と思いながらも、ジョーは自然の中で生きることが気に入っている。不器用で生真面目なゆえ、周囲や上司から冷ややかに見られたりしてるところも、全然ヒーローっぽくはないんだけど、いつしか大きな陰謀に巻き込まれていく彼が、愛する家族を危機にさらされて、猛然と怒り、戦う男へと変わるのです。
残虐な場面や極悪非道な犯人も出てきますが、どこまでも正しく生きようとするジョーと、彼と深い愛情で結ばれた妻、そして大冒険を強いられる7歳の長女や、幻の小動物などの姿には、心洗われる気がします。そしてワイオミングの大自然・・・
そんなに古い話ではないはずなのに、どこか古き良きアメリカの匂いが漂ってくるのもいいです。
少しずつシリーズの他の作品も読んでいこうと思います!