Open Season | そういえば、昔は文学少女でした。

そういえば、昔は文学少女でした。

クリスマスと誕生日に一冊ずつねだった、「世界少女名作全集」。図書室の本を全部借りよう、と思ってた中学時代。なのに今では読書時間は減る一方。ブログに書けば、もっと読むかも、私。という気持ちで始めます。洋書から雑誌まで、硬軟とりまぜ読書日記。

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やっと読めました。ジョー・ピケットシリーズ1作目。

よくある都会派ミステリーとは一線を画した、大自然を舞台にした物語で、そこがまずとても新鮮。


主人公の職業はGame Warden。なじみのない単語なんで、ピンと来ないんですが、読み終わるまで辞書を引かずにとりあえず保留にしてみた。野生の保安官というかおまわりさん、という感じね。タイトルのOpen Seasonも、狩猟解禁、っていうことだろうから、狩猟禁止の動物を撃ったり、やみくもに自然を荒らしたりする人を取り締まる仕事のようです。後で調べてみたら、「狩猟管理官」と訳されていたので、だいたい合ってた(笑)。


まあとにかくその管理官であるジョー・ピケットが、とてもまっすぐで実直で正義感が強くて、いい人なんです。子供たちがまだ小さいから30代前半といったところでしょうか。安い給料でキツイ仕事。真面目に働いても働いても暮らしは結構厳しくて、妻や娘たちに申し訳ないなあ、と思いながらも、ジョーは自然の中で生きることが気に入っている。不器用で生真面目なゆえ、周囲や上司から冷ややかに見られたりしてるところも、全然ヒーローっぽくはないんだけど、いつしか大きな陰謀に巻き込まれていく彼が、愛する家族を危機にさらされて、猛然と怒り、戦う男へと変わるのです。


残虐な場面や極悪非道な犯人も出てきますが、どこまでも正しく生きようとするジョーと、彼と深い愛情で結ばれた妻、そして大冒険を強いられる7歳の長女や、幻の小動物などの姿には、心洗われる気がします。そしてワイオミングの大自然・・・


そんなに古い話ではないはずなのに、どこか古き良きアメリカの匂いが漂ってくるのもいいです。


少しずつシリーズの他の作品も読んでいこうと思います!