Last Breath | そういえば、昔は文学少女でした。

そういえば、昔は文学少女でした。

クリスマスと誕生日に一冊ずつねだった、「世界少女名作全集」。図書室の本を全部借りよう、と思ってた中学時代。なのに今では読書時間は減る一方。ブログに書けば、もっと読むかも、私。という気持ちで始めます。洋書から雑誌まで、硬軟とりまぜ読書日記。

Last Breath/Michael Prescott
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ちょっと前にこの作家のStealing Faces というのを読んで、偏執狂キャラに辟易したのですが、また似たようなのを買ってしまった。。。


10歳のとき、両親が出かけてひとりぼっちの家で、ブギーマンに襲われて危うく命を落とすところだった少女C.J。その出来事が成人後もずっと彼女の心に影を落としている、という大事な伏線があるのですが・・・一人娘が殺されそうになった、と必死で訴えているのに、両親が全く信じず、妄想だと片付ける導入部は、あんまりじゃないでしょうかね。


で、気の強いC.Jは警察官になるんだけど、結婚が破綻して、孤独な生活を送っています。前夫はなんだか未練がましいし、チョッカイを出してくる同僚もいる。でも彼女はいつも、ひとりぼっちで黙々と仕事する女。


さて、周囲では連続殺人事件が発生し、謎の盗撮サイトの存在も明らかになり、どうやらC.Jの身にも危険が及ぶことになります。隠しカメラで不特定多数に寝室の動画を公開されていた女性たちが、殺人事件の被害者だと判明する頃、彼女の部屋もネットにアップロードされていて・・・そして明らかなキチガイ男が、10数年前に未遂に終わったC.J殺しを達成しようと周到に計画を練る一方で、彼女を殺そうと企む、もうひとりのキチガイ男が・・・


キチガイの悪役にも、もう少し同情というか共感する余地があれば深みが出るのかもしれませんが、もうひたすら、モンスター映画のモンスターというか、ゾンビ映画のゾンビというか、人間としてひとつもよいところがない、そんなキチガイが種類違いで2人も出てきてヒロインと死闘を繰り広げるわけです。そういうのが好きな人がいるんだろうなあ、とは思ったけど、ちょっとひどすぎる。


脇役の警察官キャラたちが、それぞれなかなかいい味を出していた点は、評価できるかな。