Shooting at Midnight | そういえば、昔は文学少女でした。

そういえば、昔は文学少女でした。

クリスマスと誕生日に一冊ずつねだった、「世界少女名作全集」。図書室の本を全部借りよう、と思ってた中学時代。なのに今では読書時間は減る一方。ブログに書けば、もっと読むかも、私。という気持ちで始めます。洋書から雑誌まで、硬軟とりまぜ読書日記。

Greg Rucka
Shooting at Midnight

10何時間飛行機を乗り継いで、ヨーロッパのとある街までやってきました。しばし東京での仕事を忘れつつ、まあこちらも仕事ではあるんですが・・・1年ぶりの長時間のフライトは、することないから、眠るか読むかしかありません。。。というわけで、読了。


辛抱強くアティカスのシリーズを読んでいるうちに、グレッグ・ルッカもいいかもしれない、と思うようになりましたが、この番外編がいちばんよくできている気がします。普段はサポート的役割のブリジットが主役で、かつての親友を救うために、彼女がヘロインの売人たちと繰り広げる壮絶な闘い。思えばアティカスを取り巻く女性たちは、ナタリーにしろ、エリカにしろ、弁護士のミランダや記者のクリスにしろ、殺し屋のドラマにしろ、ものすごくタフな「男前」。中でも、アティカスの恋人であるブリジットの強いこと。まさにハードボイルド。どちらかというと、アティカスのほうが「じっと耐えて待つ」「かいがいしく世話を焼く」役回りになっています。

女性の一人称で書くほうが、作者もやりやすいのかなとも思いました。


警官だった父親との交流や葛藤、16歳でドラッグ中毒になった彼女の隠された過去、このあたりのエピソードは結構泣けます。