春頃には周りの人たちにも宣言していた。
私は絶対にスカイダイビングをするっ!と。
春から、なかなか行けなかったけど
この秋!!
とうとう行ける日が来たっ!!
上空4000m、富士山より高いところの空から落ちました。
宇宙から地球へ生まれ落ちる時、
楽しみ過ぎて
ワクワクして胸躍らせ
いざ落ちる時には
ちょっぴり怖気付いて
落ちてみたらワーーッとあっという間。
ふわりふわりと気持ち良くて
途中クルクルと何度か回ったりして具合悪くなりそうにもなりながらも
最後、とうとう
地に体を付けた時の重力感はズシリと重く、
あぁ、私は生身の体が重たい人間なんだと思わされるような感覚。
撮ってもらった動画を見てみたら
飛行機から落ちた直後の上向きの時は一瞬しかないのに、
私にはとてもとても長く感じてた。
目の前に真っ白な空が広がり、
物凄い逆風の風圧の中、
私は ただただ堕ちていく
あぁぁ〜〜〜、、、と奈落の底に落ちる感じ
恐怖と安堵感の矛盾する感覚。
うつ伏せ状態になると更に安堵感が増して心に余裕が出来てくる。
が、
下からの風圧も凄くて
風景見るなんて悠長なこと言ってられなくて
あぁ。堕ちてる、ただ ただ堕ちてる、
高いところから堕ちるってこんな感じなんだ
って感じてた。
パラシュートが開いて、
ぐんっと一瞬、体に力が加わって
フワフワと宙に浮いた時に
私は堕ちながら相当緊張していたんだと思わされたくらいホッとした。
ふわふわは気持ち良い。
景色を見る余裕もある。
飛行機から見えた、雪を被った富士山は
パラシュートの開いた高度からは雲に隠れて見えなかった。
インストラクターの方が指をさして教えてくれた。
私の住む方向にある山が見える。
さいたま新都心のビル群が見える。
足元に目を落とすと、
荒川が見え、
さっきまで私がいた地上が見えてきた。
お天気が良かったらもっといろいろ見えるのかもしれない。
あぁ。気持ちいい。
空に浮くのってこんなに気持ちいいんだ。
私はフワフワ感や景色を楽しんでいたが、
インストラクターの方が
「クルクルぅぅ〜」と
お茶目に笑いながら意地悪して
小さく旋回してクルクルと回された。
め、目が回るぅぅ〜ー、、、、
ぐぇぇ
そして、大きく旋回してゆっくりと地上に近付いて
「着陸しますよっ!」という声に
お尻着地すると聞いていたので
グッと膝を抱えてお尻にキュッと力を入れた。
インストラクターの方が踏ん張ってくれた優しさでお尻への衝撃は殆どなく、
ズシンッと、自分の体の重さの重力を味わえた感じだった。
地上に立つまでも私の中では
なかなか足に力が入らずに、生まれたての子鹿みたいな気持ちだった。
二本の足で立った時、やっと今ここの自分に意識が入ったような感覚だった。
ほんの一瞬の夢幻のようだった。
しばらくは、
ついさっきのことを思い出しては余韻に浸って1人で笑ってた。
こんな空飛ぶ飛行機から落ちて楽しむ娯楽が気軽に楽しめるなんて、
なんと素敵な時代に私は生まれたんだろう。
ありがたくてありがたくて心があったかくなった。


