
さて、ついに1988年、核心の問題作です。

最初に買ったCDは売却してしまっていてこのCDはリイシューですが、元々のプロデューサーが Bill Schnee とクレジットされています。

Bill さん、日本のポップスファンにはある程度おなじみなのでは。
特にオフコース、小田和正とは長いことコラボしてましたよね。

核心作の ボズ・スキャッグス Other Roads を取り巻く相関はこんな感じです。
マーカス・ミラーって渡辺香津美の名作 TOCHIKA でブイブイプレイしてたようなバカテクベーシストのはずだったのですが、シンセベース、シンセドラムと打ち込みまくりデジタルの大波を起こします。
リー・リトナーもギターシンセ早くからやってましたがデジタルは結局、リズム隊をまるっとセンス良くデジタルに出来る人が出ないと主役になれなかったのですね。
逆に云うと、ポップス音楽の命運はリズム隊が握っており、そこを新たなセンスで支配できる人が出てくればまた改革は起きると。
そのシンセの嵐のミックス、エンジニアは皆、頭を抱えたことでしょう。
昔のシンセドラムみたく味付け程度の話ではなくフルデジタルをスキマなくアナログに融合させるというトライ。
そこを過去に囚われることなくやってのけたのが Bill Schnee 、おそらくですが、スタジオのモニタースピーカーからはいわゆる伝統的なマトモな音は出ていなかったのではないかと。
ダイヤトーン DS-201 ではあまりにハイ上がりで騒々しくて聞けませんからこのアルバム!
でも LINN Majik109 ではバランス良く聴くことができます。


意外なことに、 Greg Ladanyi と Billさんの両名がミックスに関わってます。
マーカス・ミラーの突っ込んできたシンセの世界をどう落着させるか、このあたりに既にヒントを持っていたのかもしれません。
いわゆる 知見がある ってやつですよね、エンジニアのこういう経験値、とても大切かなと思います。