ピレリのロッソ2(Hレンジ)のエッジ余裕、そしてRS10(Hレンジ)やS20EVO(Hレンジ)のエッジべた接地っぷり、現実にその差を見てしまうとタイヤメーカーの設計思想を妄想したくなります。
緑の線が路面、下にはみ出している部分はつぶれていると思ってください。
ほぼフルバンクで車重+体重+コーナーリングフォースがタイヤにかかってトレッド面がつぶれている状態です。
まず、
ロッソ2のエッジの使われ方はバイアスのIRC RX-01,RX-02も似た感じだと思います、ということはロッソ2的なのが軽量バイクタイヤではスタンダードなのかもしれません。
トレッド面が全体的に柔軟でダンピングに優れる設計。
この設計だと、バンク初期~フルバンクとグリップ性能の変化が少ないでしょうから、素直な特性なのがメリットなのでしょう。
フルバンク時にグリップは特段高まらないので滑り出しが早いもののズルズルと滑り感があってライダーに優しい。
でもエッジグリップに期待できないのでタイヤ端を余らせるのが正しい。
そして、
RS10の場合は早々にエッジが接地し、負荷が高まるとエッジからトレッド中心に向けて路面とのコンタクト面積が広がる。
タイヤのサイドウォール(灰色部分)は柔軟かつダンピングを持たせてあり、実質サスペンション状態。
その分、トレッド面は全体として剛性が高くたわみにくく作ってある。
この設計だと、フルバンクでうまく負荷をかけると高いグリップ性能を発揮するメリットがあるのでしょう。
ただ、そのスイートスポットを使うのが難しいし、限界を超えた時の挙動がピーキーになりそう。
ひらたく言うと、
・ロッソ2:バンク角の大小や、かかる荷重の大小でグリップ特性変化の少ない落ち着いたタイヤ
・RS10:フルバンク高荷重で強力なグリップを発揮するがグリップ特性変化の激しい神経質なタイヤ
こういう感じじゃないかと。
まぁ、妄想炸裂ですが(笑)
以前インプレ投稿しましたが、RS10でサーキット走ると確かにスイートスポットはある感じはします。
でも袖ヶ浦フォレストレースウェイであれだけコーナーあるのに、スイートスポットを感じるのは2つ程度のコーナーだけなんです。。
上級者向けなのかもですね。
もしかしたら、わたし程度の腕だとロッソ2のほうが速かったりするかもしれません。