おめでとう!(3) | 羽田寛の徒然草

羽田寛の徒然草

ジャックHDやジャレコHDなどで奮闘してきた羽田寛の日記。
それは毎日の仕事を通じた痛快な時間を徒然なるままに綴ってみたものです。

中野選手、良かったですね!
今年は単なるレーサーとしてではなく、プレーイングマネージャー的な役割も果たされたとのこと、この流れで深くブーツェン・ジニオン・レーシングに参加していければ最高ですね。
とにかく純粋で真摯な努力の人、誠の男のルマン完走、本当におめでとうございます!!

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中野信治、ル・マン完走に自信「大きな役割をこなすことができた」
オートスポーツweb 6月22日(金)14時18分配信

6月16日~17日に行われたル・マン24時間耐久レースで、日本人ドライバーとして唯一の完走を果たした中野信治。激戦区のLMP2クラスで10位という結果ながら、チームを牽引する役割を任された中野は、レース後大きな自信を掴んだと語っている。

2011年は東日本大震災に見舞われた日本から、「日本人の誰かひとりでも、あきらめずに世界への挑戦を続けなければならなかった」と多くの支援を得てただひとりの日本人ドライバーによるル・マン挑戦を成し遂げた中野。OAKペスカローロを駆り、「日本が再び立ち上がろうとしていることを世界でアピールし、また世界各国からの多くのサポートに対して感謝を伝える大切な戦い」を完走した。

今季、中野はふたたびル・マンに挑戦。トヨタの参戦をはじめ、多くの日本人がル・マンに戻る中、中野がオファーを受けたのは、同じく元F1ドライバーであるティエリー・ブーツェンの名を冠するベルギーのチーム、ブーツェン・ジニオン・レーシング。ELMSなどでは実績を残しているものの、チームはル・マン初挑戦。「マシンのセットアップからレース戦略、チームメートへのル・マンの走り方のアドバイスまで多くの役割を任される事になりました」という。

実際に、プラクティスから公式予選に至るまで、多くのセッションで中野が最初にステアリングを握りコースイン。中野は約1年レーシングカーのステアリングを握っていなかったが、クラストップタイムをマークするなど存在感を披露することとなった。

予選初日には中野がアタックを担当し、チームのオレカ・ニッサンを4番手につけるが、翌日の予選2日目はあえてチームの方針でアタックを行わず。代わりに、経験の少ないチームメイトのために決勝に向け走りやすいマシンを作り上げることに集中。チームメイトの運転能力を見極め、どこに照準を合わせたマシンにするかは難しい課題でもあったという。

金曜のドライバーズパレードでも、チームメイトとともに雨の中沿道のファンに手を振り、サインに応えた中野。迎えた決勝では、中野がステアリングを握りスタート。順調なすべり出しで、着実に周回を重ねていく。中野から交代した後も順調にレース後半まで戦っていた45号車オレカ・ニッサンだが、終盤に向けサスペンションにトラブルが発生してしまう。

場内モニターにも、ブラックとオレンジの45号車がたびたびコースアウトするシーンが映し出されるが、その度にコースに復帰。さらにいくつかのトラブルが発生し、大きくタイムロスしてしまうシーンもあったが、チームの懸命の頑張りもあり、クラス10位でチェッカー。日本人として唯一の完走を果たした。なお、ベルギーのチームにとってル・マンにおける初完走となったそうだ。

「まずは今年もこうして、ル・マン24時間という最高の舞台に立たせて頂いたこと、オファーをくれたチーム、そしてご支援くださいましたすべての方々にこの場をお借りして御礼を申し上げます」とレースを終えた中野は語る。

「僕にとっては6回目の挑戦となる今年のル・マン24時間。振り返ってみると、今までで一番落ち着いて戦うことができたように思います。この2年連続の完走により、このレースにおける大きな自信も掴み取ることができました。この自信は今までのレース後の感覚とはまったく別のものです。速く走ること、そして確実にレースを走りきるための走り方、戦い方……」

「今年、僕はチームから大きな役割を与えられていました。そのすべてというのはおこがましいですが、その大半をほぼ完璧にこなせたと自負しています。テスト時からの好調さと、レースにおけるスピード。このサーキットの経験の少ないチームメートたちのために、決してスピードを重視していないセットアップで挑んだレースでしたが、それでもレース中に僕が出したベストラップは、今年最も参戦台数が多く競争が激しかったLMP2クラスにおいて3番手となるタイムでした」と中野は大きな自信をつかんだ様子。

中野は今季、このル・マンが初レースとなったが、「今回は1年ぶりのレーシングマシンのドライブになりましたが、本当に楽しむことができました。今さらながら少し運転が上手になったと思えるほどです(笑)」と笑う。

「この良い流れがすべて来季のル・マンに繋がると信じています」と来季のレースに向けて、ふたたび情熱を燃やしていた。