一度きりのめぐり合わせ | 日々、折々…

日々、折々…

折々に浮かびくることをとりとめもなくつづってみました 風の音を聴きながら…

 昨年の5月ゴールデンウィーク明けから新型コロナ感染症は5類相当となり、行動制限等が解除された それ以来、感染が拡大してしまわないよう対策を施しながらコロナ禍前の生活が戻っている わたしたちはこのコロナ禍の中、自分の胸に問いかけた「どうすればいいのか」と その時のことを振り返って、もっと多くのことを検証し、やがてやってくるであろう次の感染症などに備えなければならない 終わったー!とバンザイだけしていてはいけないのだと思う

 不要不急ということばのもとに多くのことが制限されてしまった 人と人とが出会い、語り合い、時には肩をだき、手を握りしめて想いを分かち合うことなど許されなかった ほんとうにそれでよかったのだろうか しかし一方で、今もなお何かに触れる時、人と触れ合う時は異様に気を遣ったり、意識してしまったりしてしまう 3年近くのコロナ禍で植え付けられた負の意識はそう簡単に払拭できない

 音楽や演劇なども不要普及のものとして徹底的にとめられた その間リモートによる上演なども盛んにおこなわれた 新しい方向の模索により、今なお財産として引き継がれている多くのこともある しかし、一方、例えば、音楽ならばCDやBlu-rayなどの優れたメディアによって手軽に音楽は再生できるのだが、それは音楽そのものではないのだ メディアを否定しているのでは決してない メディアによって音楽が広がり、いつでもどこでも享受できる でも、その場にいなければ、生の音楽を耳だけでなく五感で、体全体でそれを受けとめることはできないとまで思う 人が人と巡り会うなんてほんとうに偶然であるが、毎日会ってる人であっても、その時その時で人は違っているはずだ 一期一会ということばがあるが、人のめぐり合いは一度きり 同じように人が関わって作り出されるものはその時が一度きりなのだ 一度きりの出会い、一度きりの巡り合わせ、一度きりの音楽…

 永遠に続くように感じているが、その時その時が一度きり それが「生きる」ということだと思う 

 一度きりのものに出会うこと、生きるということそのものだ