去年の初夢に引き続いての悪夢だった。
しかも、寝ているところを男に襲われるところまで去年と同じとは恐れ入った。
だが今回は襲われるの意味が去年のとは違う。
貞節の危機では無く、まさに生命の危機だ。
詳しくはこうだ。
私が寝ていると、男が掛け布団の上に馬乗りになり、刃物を振り上げる。
抵抗しようにも体は思うように動かず、声を上げようにもうめき声を搾り出すのがやっとで明瞭な発声は出来ない。
すると男は布団の顔に接する辺に刃物を突きたて、
ヤマザキランチパックの接合辺を切り開くかのように布団を切り開いた。
ぱっくりと開いた布団の中身は綿では無く、鳥のササミのような肉だ。
その断面にはびっしりと毛細血管が走り、じわりと血がにじむ。
恐怖に、再び三度と叫び声をあげようとするが、くぐもったうなり声を上げるのがやっとである。
ここで目が覚めた。目を開けると娘が私の顔を覗き込んでいる。
大丈夫?とかけてくれた声に正気を取り戻し、あれは夢だったのかと安堵する。
聞けば猫が闘いに臨む前の唸りを低くしたような声を上げていたらしい。
これが2017年の初夢。