大衆演劇梅南座・劇団大川5/18芝居感想 | BOOのなみはや国風土記

BOOのなみはや国風土記

日々の出来事(主に大衆演劇、スポーツ観戦、買い物、音楽など書いてきます。コメント、ペタをいただけたら嬉しいです。

第2部お芝居は、女の一生。

 清吉は盲になっていた。女房おいとは2度目の芸者勤め。目を開けるには手術をしなければならず、大枚50円が必要だった。おいとは贔屓にしてくれている白木屋の若旦那に金を借りる。若旦那はおいとに亡き姉の面影を見て、亭主の目の手術代を貸してくれたのであった。30円とかんざしを渡し、お座敷に戻るのであった。清吉は実が目が見え、芸者お龍と娘ゆきを連れて所帯を持つつもりだった。お龍は出てきた白木屋の若旦那を一突き。お龍はおいとから貰った簪を現場に置き、そのまま逃げていった。座敷がはね、亭主を追いかけていこうとしたおいとの前に若旦那が。狼狽するおいとに、警邏が逮捕。10年の刑を打たれた



 10年後、清吉はお龍と所帯を持ち商事会社を起こし成功していた。片腕のない弟の面倒も見ていた。清吉は知ってか知らずかお龍が女中のお丈と組み、ゆきを継子いじめ。寒空の中お丈はゆきをお使いにやる。泣きながらお使いに行くおゆきに、女が反対です側からやってきた。お嬢ちゃん、お父っつちゃんに叱られたかい、それともおっ母さんかい。頭を横に振る。この辺に竹下清吉さんの家知らないかい。清吉はお父さんだよ。それじゃゆきかい。おっかちゃんだよ。事情があって一緒に住めなかったんだ。これからは一緒に住めるからね。女中お丈が訝しがる。どこのどなたですか。妻です。びっくりして清吉を呼ぶ。お丈を人払いしてどこのどなたですか。あたしですよおいとです。知らないの一点張り。お龍までやってきて、あなたは誰ですか。事情が飲み込めたおいとは暇乞い。ゆきはあたしが連れて行きます。何を言ってるんだ。目の中に入れても可愛いゆきをこんな寒空の中足袋も履かせずお使いにやるとは何事ですか。この子を見てるとどんな仕打ちがされているかわかります。無理から連れて行こうとするおいとに、ゆきを無理やり引き離し、殴る蹴る。お前みたいな人殺し二度と来るんじゃねぇ。気がついたおいとは包丁を握りお龍を追い掛け回す。あんた、初めから仕組んだね。お龍を刺し殺す。清吉にも襲いかかるが、包丁を奪い取られ刺されようとした瞬間、清吉の弟清二が割ってはいる。清二どけ、その女を殺すんだ。馬鹿なことを言うんじゃない。お糸さんは10年間苦しんだんだぞ。カタワのお前に言われる筋合いはねぇ。こんなカタワに誰がした。親の言うことも聞かず博打三昧。賭場でヤクザものに腕をたたっ斬られそうになったところ、兄貴を探しに来た俺があいだに入り、斬られたんじゃないか。兄貴はすまなかった清二。一生面倒は見ると言ってくれたんじゃなかったのか。誰も助けてくれと頼んではないよ。そこまで言うのなら、腕を落とせ。包丁を握り締め清吉の腕を切りに行こうとしたときゆきが間に入る。おじちゃん待って。あたしのお父さんだよ。そこに巡邏がやってきた。女を殺したのは誰だ。目の前の包丁を握り、やったのはこの私です。かばおうとする清二に、清二さん有難うございます。でも今の時代、誰がやったか調べればわかります。縄目にかかるおいと。ゆきをつれてきた。おっかちゃんゆきと離れてくらさなければならなくなった。今度はいつ帰ってこれるかわからない。おとっちゃんとおじちゃんの言うことを聞くのよ。おいと、すまないことをした。いつまでも待ってる。お前はゆきの母親だ。おいとは後ろ髪を引かれる思いで曳かれていった。


 他劇団のを改訂した。時代設定は明治40年ころか。お父さんと言ってる。明治の中頃から東京の山の手で使われだして、標準語化したって別の話。愁嘆場できっちり泣かせてからのアドリブ。緊張の緩和で笑てもたわ。ある意味反則技。最後は清二がひかれるというシュールさ。明日は昼は三人吉三。


ほんじゃ