三鷹市議会 令和4年第3回定例会 令和3年度決算について | 半田伸明のブログ

三鷹市議会 令和4年第3回定例会 令和3年度決算について

15日から決算審査特別委員会です。

まず、議案上程です。市長が令和3年度決算 提案説明を読み上げます。
これを受けて、各交渉会派からの代表質疑があり、その後決算審査特別委員会が設置されます。

そもそもどんな予算だったのか?予算時点での私のまとめはこちらになります。
三鷹市議会議員半田伸明による三鷹市令和3年度予算の解説

以下、資料を分析する順番に紹介します。
まず歳入歳出決算書です。これが決算の議案となります。
※リンク先に細かく配置されています。

当初予算があり、年度途中で補正予算があり、それでも足りない場合は他から流用ないし予備費取り崩しなどで対応するわけですが、これらが一目瞭然にわかる資料です。
予算は大くくりにいくつか枠があります。大きく総務費、民生費というような分け方がありますが、これを「款」といいます。
次に総務費の「中で」総務管理費や徴税費など、いくつか大きな幹に分かれます。これを「項」と呼びます。
さらに項の「中で」、例えば総務管理費の中で広報広聴費や情報推進費といったようなかなり細かな分類が始まります。これを「目」と呼びます。
このような大きな幹から小さな幹への流れであることを理解する必要があります。
次に、流用の概念です。あちらが足りないからこちらで出すという話ですが、目レベル間での流用は認められます。
つまり、目レベルを超えたものがないのであれば、自動的に流用は問題なしとなるわけです。ざっと見ましたが、流用は問題ありませんでした。

次に予備費取り崩しについてです。
当初予算成立後に何らかの事情でいきなりお金が足りないというのはよくあることです。例えばコミュニティ育成費で予備費取り崩しがありますが、これはコミセンの水回り関連で緊急対応方針に基づくものとわかりました。
緊急対応方針(コロナ)に基づき至急対応ということで予備費を取り崩すわけですが、結果として多額の不用額(余り)が発生しています。
当初足りないからとりあえず予備費対応したが、いざ年度が終わると不用額が発生というのはわかります。最後を迎えないとわからないものですからね。

あともうひとつ、衛生費で2000万という多額の予備費取り崩しがあります。不思議に思い調べてみましたら、要は都からお金が来るんだが議決を待っていては間に合わない、かといって専決処分というわけにもいかない、そこで一旦予備費取り崩しで対応というわけです。実はコロナ関連です。実際にこの2000万は都から後程来ています。

このように一定の機動性が試されるわけで、その観点から予備費の現象をみて納得することが大事です。この点も一通り調べて了解としました。

次のステップは、決算概要です。
当該年度にどんな事業をやったのかがよくわかる資料です。

さて、議案には審査参考資料がいくつかありますが、その中のひとつが予算執行実績報告書というものです。

決算は議案上程の前に、監査委員によるチェックが入ります。決算監査と呼ばれているものです。監査委員はこれら作業の後、意見書をまとめます。
決算等審査意見書
健全化判断比率等に関する審査意見書

目を通しましたが、特段の問題はないことがわかります。

決算の議案は決算審査特別委員会というところで具体的な審議をします。この委員会のための参考資料がこちらです。
令和3年度決算審査参考資料

決算審査の基本を書いておきます。
予算審査は政策判断を伴いますので、政治的に市長を応援とか反対とかがモロに出ますが、決算は「可決された」予算がどう執行されたか?という次元の問題です。
決算は、「可決された予算が適正に執行なされたと認定するか否か」が問われるわけですから、政治的姿勢云々は全く関係ありません。予算以上に決算が多いならなぜそうなったのか、予算があまり使われていないならなぜそうなったのかを考える場面なのです。
予算より多い場合は補正予算で追加されるケースがあります。また一定のルールで流用が認められています。ですので、大きな枠でどうなったのかを見る必要があります。

要は、「適正に執行なされたか否か」を判断するわけです。各特別会計も特に問題はないようですね。

以上より、各決算議案は賛成の方向で臨む予定です。

次は行政報告資料のエントリーになります。特別委員会がすべて終了したらまとめてアップする予定です。