三鷹市 令和3年度予算について | 半田伸明のブログ

三鷹市 令和3年度予算について

明日から予算審査特別委員会です。

まず、施政方針や予算書、予算審査参考資料などを紹介しておきます。
施政方針(1)(民生費まで)
施政方針(2)(衛生費以降)
一般会計予算書
各特別会計予算書
予算審査参考資料

さて、例年、予算をかみ砕いたものを連続ツイートして、それをまとめる作業をしています。今回のはこちらです。
三鷹市議会議員半田伸明による三鷹市令和3年度予算の解説

今回の予算のざっくりとした特徴を書いておきます。
14億の税収減に対し、各種交付金等のアップかつ土地売り払い収入増で、結果として7億マイナスからのスタートです。
この足りない分を基金取り崩しで対応するのはわかりますが、実は基金取り崩しは7億よりも5.7億多く取り崩しています。

一見すると、より多く崩して好き放題やるのか!となりがちですが、実はそうではありません。これは取り崩しする基金の「種類」の問題です。健康福祉基金と子ども・子育て基金からたくさん取り崩す構図になっています。

これが不思議でどういうことなの?と、いつものように過去の数字との比較から作業を開始しましたが、ここで不思議なことが出てきました。

例えば、民生費の障がい者自立支援及び保育所部分は、一般財源からの支出が大幅減になっています。
しかし、教育費で顕著なのですが、一般財源からの支出がプラスになっているところもあります。

先に紹介したまとめは、作業の過程を紹介し悩みを見せるところに主眼があるので、これら数字の推移も書きましたが、なんか違和感が残ったままでした。

なぜ、特定の分野で一般財源支出が少なく、なぜ特定分野でさほどでもないという形になっているのか。。。

予算解析作業が終盤に入り、この違和感が残ったままでしたが、例えば民生費部分の基金取り崩し増4.5億については、障がい者自立支援、高齢者福祉、保育所に充てられているなと、ともかく数字の増減は何とか理解できました。

しかし、財政課長に質問しているときに予算審査参考資料の話になり、その中のコロナ対策の部分を見て、もやもやとした疑問が全部吹き飛んだのです。

ある部分が少ないとかそうではないとか、これはあくまで予算編成の過程で「どう見せるか」の話でしかないことに気づかされたのです。

お金に色はありません。今回の最大の特徴はコロナ対策の一般財源負担3.3億と、新たに導入された児童・生徒の1人1台タブレット運転資金2.5億をどうするかだけでしかないとわかったのです。

この合計が見事に基金取り崩し増と一致します。
となると、コロナ対策全般で財政調整基金取り崩しでやればいいじゃないかとなりますが、実際は各款ごとに分かれますので、健康福祉基金など特定目的のもので対応となったわけです。

マイナスシーリングで2億台浮かせたとのことでしたが、それは例えば保育所など伸びが止まらない部分の伸びと「たまたま」一致したということになります。

というわけで、今回はコロナ対策と1人1台タブレットによる増を基金で対応し、「見せ方」として様々な方面にバラバラにしたというだけの話だったわけです。

ここに辿り着いたときに、どっと疲れが出ました(笑)。なんだ、それだけのことだったのかと。

とはいえ、例年のように数字の比較から入り、作業過程を通じて疑問が発生し、それが解消されるという流れを経験していますから、より理解が深まったという感じがあります。

コロナにしろタブレットにしろ、討論しようがありません。タブレットは今後毎年発生する2.5億を何とかしましょうねという話でしかなく、コロナは早く収束するといいですねとしか言いようがありません。

私は、討論というものは、「質すべき要素」がある場合に指摘をする場面であると考えています。賛成する理由や反対する理由を述べる場という人もいるでしょうが、それはただ立ち位置を表明するだけの話であり、質す場面とは違います。

ここまで考えて、今までになかったことですが、今回の各予算案はすべて賛成で、かつ討論なしで臨もうかと考えています。

明日から予算委員会ですが、予算審査委員は3人以上の会派、すなわち交渉会派から構成されます。私はひとり会派ですので予算審査委員にはなれません。
既に委員会が始まる前に自分の中で結論が出てしまいましたから、予算委員会を聞きに来るつもりはありません。

そもそも他人の質問を聞いて勉強する時点で、所詮それは他説でしかないのです。大事なことは自分で調べることです。現在の私は自分で解析して結論を出すようにしているので、他人の質問を聞く意味が全くありません。

他人の質問を聞く時間を、できるだけ一人になる時間に充てようと思います。そしてその時間を使いながら、考えることにしたいと思います。
考える対象はもちろん、「4年度予算はどうなるのか?」についてです。現状のままだと基金枯渇は目に見えていますので、どうすれば4年度予算編成ができるのかにつき、知恵を絞ることが必要であり、私は既にその方面に頭が向かい始めています。

次のエントリーは、特別委員会終了時点で、行政報告資料の紹介となります。