三鷹市議会 令和2年第2回定例会 議案上程 | 半田伸明のブログ

三鷹市議会 令和2年第2回定例会 議案上程

上程理由説明の動画はこちらをどうぞ。

まずは一般議案です。議案概要はこちらをどうぞ。

議案本体はこちらをどうぞ。

なお、今回はコロナ禍ということもあり、補正予算案が多岐にわたっています。様々な事業を見直し財源を捻出する一方、国や都の補助金等をうまく活用し様々な事業が追加されています。
これらについては、「新型コロナウイルス感染症対策の基本的な考え方(付 補正予算概要)」をご覧ください。

5月に専決処分が発生しましたが、それも含めると多くの補正予算案が発生しています。ひとまとめにしたところはこちらです。

いつもですと、一般議案→補正予算案の順番で説明しますが、このように多岐にわたる補正予算案ということもあり、まずはこれから書いてみます。

まず5月に2件の専決処分が発生しました。いわゆる特別定額給付金と、都の補助金10/10で小規模事業者経営支援給付金、そして子ども基金取り崩して子どものための給付金です。

専決処分とは、要は議決を経ずにお金を出してしまうことです。本来あってはなりません。地方自治法179条に厳格な要件が規定されています。要は、臨時会開く間がないほど緊急性があったか否かが問われます。

次に補正予算3号です。先ほど紹介した「考え方」をご覧ください。
10P以降に各事業が載っています。かなり膨大な量となるので、「考え方」をご覧いただくことで代用します。
なお、4号ですが、要は工事につき増額修正という話です。致し方ない話ですね。

その上で、私から見ての特徴点を書いておきます。

まず専決処分についてです。
特別定額給付金は5/1、それ以外は5/12で専決処分がなされています。
まず5/1の方ですが、直後に5連休がありました。5/7に臨時会開けないほどの緊急性があったかが問われます。
調査しましたが、委託先との契約日は5/11でした。となると、5/7,8のどちらかで臨時会開けるじゃん!となってしまいます。
しかしながら、実際のところは競争入札等審査委員会の手続きが8日であり、かつ7日はその準備(伝票など)という切実な事情があり、仮に臨時会を挟むと11日どころか数日遅れてしまう可能性があったようです。
となると、緊急性の要件を満たしていると判断してよいのかなと思えてきます。
次に5/12の方ですが、こちらはもう少し複雑な話になっています。
まず小規模事業者への補助についてですが、実際は広報で周知するタイミングに合わせなければならないという事情があったようです。この広報原稿締め切りは13日だったようです。
連休明けの7日にコロナ会議があり、一定の方向性を打ち出し8日に正副議長に申し入れ、さらに各会派への連絡などがあり、その後12日の経営会議で正式に決定し、13日の広報締め切りに何とか間に合わせるということだったようです。
もうひとつの子どものための給付金ですが、こちらはもっと切実な事情がありました。
先に国の特別定額給付金について紹介しましたが、もうひとつ子育て世帯臨時特別給付金というのがあります。給付はシステム改修を伴います。既にこの部分につき発注を済ませているという事情がありました。
一方、子ども基金取り崩して給付と決まり、先に発注かけていたものをストップさせる必要がありました。というのは、給付を国の方と同時にすると、その分システム改修経費がかからないからです。これはなるべく経費をかけないという点から理解できます。
一旦発注していたものを至急中断させ、新たに修正をかける緊急性があったというわけです。
このように、専決処分それぞれ特殊事情があったわけで、調査した結果これらの事情は理解を示すことにしました。とはいえ、市の基金取り崩して専決処分というのは、少々やり方がまずかったのではないかという気がしています。

次に補正3号です。
先に紹介した「考え方」の10P以降に詳細に載っています。基本は国の制度を拡充というイメージでよいかと思います。これを踏まえたうえでいくつか。

まずPCR検査センターについてです。財源が示されていません。これは後に都の包括補助が予定されているということです。この点は了解しました。

次にコミュニティバスです。要は営業補償というわけです。そこまでしてやる必要があるのか、以前から書いていますが私はコミュニティバスについては疑問を感じています。

そして18P。児童・生徒一人一人に1台端末です。
コロナ禍ということもあり、オンライン学習の必要性は理解できますが、19Pにあるように今後数年間にわたり一般財源を2億レベルで拘束します。
文科省が旗振りしていることもあり仕方がない場面ではありますが、ランニングコストにつき自治体負担が大きいような気がします。

最後に23P。財源が示されています。事業の見直しでこれだけ捻出というわけです。なかでも、契約差金3億5000万、これが大きいです。いわば神風が吹いたわけです。
これを踏まえて39Pをご覧ください。財政調整基金に2億2000万積み立てることができたわけです。
つまり、子ども基金取り崩してばら撒きをしたが、ある程度は基金を回復させたことになるわけです。
個人的には、子ども基金取り崩すという情報が来た時点で、事業見直しでどれだけ積み増しできるかがポイントとみていましたが、この点は了解をしたいと思います。

ただ、予備費1億積み増しが気になります。例えばこれが5000万だったら、もう少し基金に積めたのではないかという気がするからです。
しかし、42Pをご覧ください。当初1億の予備費が既に5900万使われているのです。これを見ると1億積み増しは仕方がないかなという気がしますね。

補正予算案については以上になります。個々の事情についてはなるほどという気がします。

そして一般議案、議案概要の番号順に説明します。1)2)は先に紹介しました。

3)4)5)ですが、これらはワンセットです。組合との協議が整い議案上程です。もともと給与表の都表化の際の論点積み残しというのも一部あったようです。選挙手当廃止は以前から主張していましたが、ようやく実現になりました。行革効果が楽しみです。

6)ですが、第1と第2という大きな幹が2つありますが、両者とも地方税法一部改正に連動するものです。

7)と9)と11)ですが、これらも法改正ないし関係省令の一部改正など、要は連動改正です。

10)は新たに傷病手当金の支給です。

さて、8)です。地区公会堂の開館時間につき、市長が特に必要があると認めるときは臨時の変更ができるようになります。
これは特殊事情があり、子ども食堂関連のようです。公会堂を活用する事例があるとのことで、いわば実需案件ですね。

これで議案の紹介は以上になります。

さて、今日の議会運営委員会で、即決付託につき次のように決まりました。議案概要の番号で書いておきます。

<即決→6/10>
1)、4)、5)、8)、10)以降

<総務→6/11>
2)、3)、6)、7)

<厚生→6/12>
9)

文教委員会とまちづくり環境委員会は付託なしです。文教が6/15、まちづくり環境が6/16、それぞれ行政報告のみとなりました。

さて、今回の最大の目玉は補正予算案3号です。
これと関係して、コロナ禍全般につき各会派からの代表質問という流れになりました。これは明日の予定です。
通常ですと、議案番号順に審議なのですが、異例の扱いではありますが、先に各会派からの代表質問を先行させ、その後順番に採決という流れになりました。

次のエントリーは、常任委員会終了後に議案審査参考資料をまとめたものをアップする予定です。