三鷹市議会 令和2年第1回定例会 議案上程 | 半田伸明のブログ

三鷹市議会 令和2年第1回定例会 議案上程

上程理由説明の動画はこちらをどうぞ。

まずは一般議案です。議案概要はこちらをどうぞ。
議案本体はこちらをどうぞ。

以下、議案概要の番号順に説明します。

1)→新たに5つ課を創設です。
課長で「〇〇担当課長」という形で、実際は複数の仕事を一人の課長というのはよくあるケースです。これらをきちんと交通整理するというのはよくわかります。
ただし、新たに課長ポストが増えることになります。そのことに伴う人件費増をどう考えるかになりますね。

2)→法改正に伴う規定整備の他に、個人番号カードにつき一部変更があります。
個人番号利用につきもともとアプリ方式だったのを、国の方針が公的個人認証方式に変わったことに伴い、それに切り替えることになります。
マイナンバーカードが嫌な方は市民カードのままでしょうが、これは取り扱いに変更はありません。

3)→この両者は「職員」としての位置づけにふさわしくないとのことです。総務省の指摘があったようです。確かにこの両者は「職員」というよりは、委嘱・契約の形がふさわしいでしょうね。

4)→大臣などが発生した場合見舞金を贈るのに審査会が置けることになりましたというだけの話です。すぐに設置ではなく、実際の設置は震災発生後となります。

5)→これは国保当初予算に関係してきます。増え続ける給付費にどう対応するか、一般財源からの繰出しを抑制しなければならない状況で仕方がありませんが、均等割額引き上げにつき低所得者に対しどうなんだ?という議論はもちろんあるでしょうね。

6)→消費税率アップに伴い、市としては地方消費税交付金の増が見込まれます。つまり歳入増です。消費税関連は社会保障目的となっていて、障がい者福祉だの高齢者福祉だのいろいろにわかれますが、そのひとつとして介護保険料も対象になります。つまり、増税分に伴う歳入増の一部を、低所得者軽減拡充に向けるというわけです。

7)→後期連合の規約変更に伴い、いわば自動的に市の議案にもなったというだけの話です。

8)→入札案件です。1億5000万以上だと議案になります。
経過調書はこちらを。
なお、本事業は昨年12月補正で認められたものです。

以上が一般議案です。1)の新たに増える新規課長数、それに伴う人件費増がいくらなのか、及び5)6)それぞれの金額の根拠は気になるところですね。

次に補正予算案です。総括表はこちらを。
議案本体はこちらを。
一般会計補正予算案
特別会計補正予算案

総括表ご覧になれば一目瞭然、要は係数整理のようなものです。年度末になると人件費減が見込めたり、いろいろでてくるものです。
そして、これらに学校関連の事業が新規追加です。以下、詳しく見ていきましょう。

1)→マイナンバーカード普及に係る国の補正予算を踏まえ、社会保障・税番号制度に関係する地方公共団体情報システム機構交付金を2659万3千円増額。全額国費で市負担はない。

2)→閉鎖予定の高齢者施設どんぐり山が入所者数につき当初の見込みを下回ったための歳入不足を補うために3200万を一般会計から出す。

3)→台風15号被災の農業者の再建支援に259万2千円。約7割の189万6千円が都から。市負担は70万円ほど。

4)→国の補正予算に伴い、高山小と三中で空調設備整備。総額2億8990万5千円。国から1884万1千円。残るは起債、起債充当率100%。ただし、実際に事業をした後に対象外とされる部分が発生した場合に起債充当率が当てはまらない危険性があり、このためいわば保険として危険性部分につき1校につき200万ほどを見る。この部分は市負担で見る。

5)→国の交付金の追加内定を受け、五小・中原小・一中・四中でトイレ改修。総額2億8079万4千円。これに対し、国と都から合計で8017万7千円。起債を1億5000万、これは起債充当率が7割5分しかみられないことによる。残る5061万7千円が市負担。

6)→一方歳入だが、決算見込みに合わせ人件費減を1億5000万で見る。あと市税(固定資産税の増)が2億、ふじみ衛生組合の平成30年度決算に伴う繰越金精算8518万4千円市に返還。

7)→中原3丁目の市有地の売却が、新たにプロポーザル方式に切り替え次年度に回すことにより、この売却相当分4億7600万を減収としてカウント。

8)→昨年3月に議会終了後に新たに寄付金が発生した。それと今年度に入って寄付金が発生した。それぞれ寄付者の意向や性質に応じ、個別の基金に積み上げ。

9)→以上の分で足りない部分につき、1億4479万3千円財政調整基金取り崩し。

10)→繰越明許。あかね保育園の新園舎につき資材高騰などで年度内歓声が困難になり繰越(2年度5月開設予定には変化なし)

11)→下水道。確定申告に伴い予定納税していたものから平成30年度決算確定に伴い当初見込みを大幅に下回り3771万7千円戻り、また予定納税の一部還付で1827万5千円。また前年度決算で確定したあまりから314万4千円、これらを井之頭処理区処理委託料の増に充てる。これは台風に伴い下水処理量が大幅に増加し、委託料不足が見込まれることによるもの。

12)後期高齢者医療。保険料の増が見込まれるのを広域連合負担金に充てる。

以上になります。

特段新たな政策というのはありません。当然です。年度末ですから補正は係数面の調整がほとんどです。その他国の補正活用など学校施設関連は理解できます。どんぐり山の見込みが大幅減なのは、事前にわかっていれば当初予算で反映すべきだったのでしょうが、何かしらの事情があったのでしょうか。桁が違いすぎますからね。
中原3丁目については、市に大いに反省してもらいたい点です。要は売れなかったんだろうと邪推をしたくもなります。本来は財源で見込んでみたのを見込めなくなったわけで、だからこそ財政調整基金を取り崩さるを得なかったわけです。もっとも、新たに令和2年度の予算のこともあり、推移を見守るしかないですね。

補正予算案全般で見ると、特段反対部分は見当たりません。

これで議案の紹介は以上になります。

さて、今日の議会運営委員会で、即決付託につき次のように決まりました。議案概要の番号で書いておきます。

<即決→3/4>
3)、7)、10)、12)

<総務→3/5>
1)、2)、8)、10と12を除く補正予算

<厚生→3/6>
4)、5)、6)

文教委員会とまちづくり環境委員会は付託なしですが、後者は陳情2件が付託となりました。種苗法に関することと、地球温暖化に関するものです。両者ともに国政につき意見書を出すものを求めるものであり、地方自治法99条から私は反対に回ることになります。結論がはっきりしてますから、質疑すらしないつもりです。

文教委員会とまちづくり環境委員会は3/9の予定です。

今、次年度当初予算の分析中です。いつもなら予算審査特別委員会が始まる前に結論を出しますが、今回はコロナ騒ぎでいろいろとあり、分析が遅れていることは事実です。どうなるでしょうか。

なお、これだけ大騒ぎになっているわけですから、自分の身を守るためにも自分が所属する委員会はもちろん出席ですが、それ以外は資料を確認するレベルにとどめたいと思います。もちろん予算審査特別委員会の最中には来ないでしょう。私は私で結論出すわけであり、わざわざ聞きに来ることもないかなと判断しました。

次のエントリーは、常任委員会終了後に議案審査参考資料をまとめたものをアップする予定です。