三鷹市議会 平成30年第3回定例会 平成29年度決算について | 半田伸明のブログ

三鷹市議会 平成30年第3回定例会 平成29年度決算について

まず、議案上程です。市長が平成29年度決算 提案説明を読み上げます。
これを受けて、市議会としては決算審査特別委員会を設置することになります。なお、決算概要についてはこちらのリンクをご参照ください。

関連資料を載せておきます。
決算等審査意見書(健全化判断比率に関するものも含む)
監査委員がまとめたものです。
実質公債費比率が0.3ポイントの減です。土地開発公社の繰上げ返済を頑張っていることが、こうやって数字に表れています。
将来負担比率は6.8ポイントの減、借金繰上げ返済の他に基金積立を頑張っていることが、同じく数字に表れていますね。

平成29年度予算執行実績報告書
いわゆる決算書そのものです。

平成29年度事務報告書
平成29年度決算審査参考資料

昨年も書きましたが、この2つは重要です。
決算審査参考資料から気になるのをいくつか書いておきましょう。
207ページ。基金運用状況です。130億台にまで上がりました。これが財政調整基金で積立というより、市庁舎も合わせうまく散らしているところが大きなポイントですね。
209ページ。市債償還計画です。29年度の土地開発公社部分をご覧ください。22億円台まで減りました。
220ページ。保育所保育料の収入率推移です。2年前だったと記憶していますが、実績が悪く討論で厳しく指摘したことがありました。監査委員も意見書で問題提起していたこともあり、取り上げたわけです。徐々に良くなっているのがわかりますね。相当努力なされているのでしょう。

昨年も書いたのですが、もう一度決算審査の基本を書いておきます。
予算審査は政策判断を伴いますので、政治的に市長を応援とか反対とかがモロに出ますが、三鷹市の場合は与党で圧倒的多数ですので、予算は必ず通ります。ポイントは「可決された予算」ということです。
決算は、「可決された予算が適正に執行なされたと認定するか否か」が問われるわけですから、政治的姿勢云々は全く関係ありません。予算以上に決算が多いならなぜそうなったのか、予算があまり使われていないならなぜそうなったのかを考える場面なのです。
予算より多い場合は補正予算で追加されるケースがあります。また一定のルールで流用が認められています。ですので、大きな枠でどうなったのかを見る必要があります。

つまり、執行のあり方に問題があるなら指摘するが、特段の違法性がない限りそれは注文レベルに過ぎず(しかも執行のあり方について)、特に今回は実質収支が17億円台と今までにない黒字とも言えるわけで、執行の仕方に文句つけることはなかなか厳しいでしょうね。どんぐり山の廃止の件もありましたが、廃止に反対した私でもでは執行はどうだったかというと、明らかにおかしいとまでは言い切れませんね。あくまで数字分析なわけですから。

しかも今回の決算は過去10年で比較すると、明らかに記念すべき素晴らしい決算であると言えるのです。実質収支の件にしろ、債務残高にしてもそうです。

各特別会計は、そもそも予算編成自体がかなりシステマティックで、一旦大枠が決まればあとは振り分けだけというのが実際です。振り分けの一部が一般会計からの繰り出しであり、一般会計に問題なしとみるなら特別会計も連動して賛成となるでしょう。

以上のようにすべての決算議案に賛成の方向で臨みますが、本会議最終日に賛成討論をするかどうかについてはまだ迷っています。昨年は特にしなかったのですが、今年度は過去10年で見た場合一番良いと言えますので、この点をどう評価するかによりますね。もう少し考えてみようと思います。