三鷹市議会 平成29年第3回定例会 平成28年度決算について | 半田伸明のブログ

三鷹市議会 平成29年第3回定例会 平成28年度決算について

まず、議案上程です。市長が平成28年度決算 提案説明を読み上げます。
これを受けて、市議会としては決算審査特別委員会を設置することになります。

関連資料を載せておきます。
決算等審査意見書
監査委員がまとめたものです。
前回は保育料の収入未済の問題が載っていて、私も討論でこの問題の重要性を指摘しました。今回はそのようなトピックは特段ありませんでした。

平成28年度予算執行実績報告書
いわゆる決算書そのものです。
ちなみに前回の27年度のものはこちらになります。

平成28年度事務報告書
平成28年度決算審査参考資料

この2つは半田にとって一番重要です。
○○の件数を知りたい!とか、そんなレベルは実は大半が事務報告書に載っていたりします。
一例を挙げましょう。かねてから問題視してきた、校外学習施設です。要するに宿泊所ですね。254ページをご覧ください。
一番下の部分に全体の部屋利用率があります。3割切っている状態なのです。にもかかわらずなぜこの施設を温存し続けるのか?など問題意識が出てきます。現にこのことは何度も指摘してきました。
このように事務報告書は質問材料の宝の山なのです。

もうひとつの決算審査参考資料です。
ある補助金が数年単位でどのようにシフトして来たのか等、時系列を追う上でこれも事務報告書同様大変重要な資料です。

いくつか紹介しておきましょう。
まず1ページをご覧ください。小売販売額が落ちていますね。商店数も減っています。にもかかわらず毎年一定の商業振興目的の予算が設定されるのです。
予算執行されていながら効果がないのなら、もうやめたら良いと思いますよね。これも過去指摘したことです。
では、どんな商業振興の補助金が出たの?と疑問がわくと思いますが、これについては23ページをご覧ください。
このように、この2つの資料をみることで、ある程度の問題意識が増えてくるのです。こういう意識を一般質問につなげていくわけです。

271ページもごらん頂きたいですね。ごみ処理経費の明細があります。
よくよくみると、可燃ごみの収集経費が年々増加していますね。どの部分の経費が増えたのか、ではごみ総量はどう推移しているのか、家庭系ゴミ袋有料化から随分経ちましたが、この資料を見て改めて検証しようとなるわけです。

このように、資料をじっくり読み込んでから決算審査特別委員会に臨むわけですが、残念ながらひとり会派の私は委員会のメンバーにはなれません。本会議最終日に意見を述べるだけです。


さて、決算とは何か?について、考え方を書いておきます。
予算審査は政策判断を伴います。市長の姿勢に賛成だとか反対だとか、そういう俗人的な議論が通用します。
このような判断を伴う以上、納得できないなら反対だし、問題なしと考えるなら賛成です。このように「価値判断を決める」ところが予算審査の最大のポイントです。

予算は可決されるか否決されるか修正されるか、時と場合によりますが、三鷹市の場合は予算案は可決されています。
決算とは、執行のあり方を問うものです。大事なことは「可決された予算」の執行であるという点です。きちんと執行されたか、されていないならそれはどんな理由があったのか?ここが議案審査のポイントになります。
予算案を可決したということは、三鷹市議会としての意思が示されたことになるわけで、その意味で可決された予算なのに、政治的に賛成!反対!というのは論理的にはありえないですよね。

以上を前提として、可決された予算がどの程度使われていないのか、ここが気になるところです。これは先に紹介した参考資料の64ページ以降をご覧ください。
「不用額調べ」です。これを見ると、未執行のものもあれば、執行はしたんだが実績減による残などがわかります。
ひととおり不用額調べを見ましたが、特段の問題はないという結論に至りました。

以上のような考え方から、執行のあり方に問題があると考えるのなら指摘しますが、今回の決算については執行のあり方につき特段問題なしと考えているので、決算議案については特に指摘するつもりはありません。
この事業をこうするべきだ!このくらい拡大しろ!とか、それは所詮次年度予算のあり方に関する注文でしかなく、それは予算要望という別場面がありますので、本来的には決算審査の討論で述べることはないのです。

さて、各委員会で一定の行政報告がありましたが、次のエントリーで一括して紹介することにします。