土地開発公社をめぐる摩訶不思議…資産は引き取るが債務は引き取らない? | 半田伸明のブログ

土地開発公社をめぐる摩訶不思議…資産は引き取るが債務は引き取らない?

過去何度も、土地開発公社の問題を取り上げてきました。

三鷹市は土地開発公社というところを通じて土地の先行取得をすることがあります。民間で言えば連結小会社のようなもので、土地開発公社の借金につき三鷹市が保証債務を負うという構造になっています。

あくまで先行取得という点に意味があり、まず土地開発公社が借金で土地を買った後に、三鷹市が資産と債務を引き取るという形になります。結果としては、三鷹市に引き継がれます。

日本中で土地開発公社等の債務が隠れ借金ではないかと問題になりました。その流れもあり、土地開発公社の解散が相次いでいるのです。三鷹市より規模のでかい横浜市でさえ、土地開発公社を解散しました。

デフレ経済の今、土地を先行取得する意義はもうありません。当然の流れですね。

解散の際、土地開発公社の債務を整理し将来の財政負担を軽減すべく、第三セクター債という借金の制度も整えられました。2013年度は第三セクター債が発行が可能な最終年度だったのです。

ところが、三鷹市の場合、第三セクター債を使って土地開発公社を解散するという選択肢をとらなかったのです。

注目すべきは、土地開発公社と三鷹市の財務処理のあり方です。

土地開発公社から資産を三鷹市に移すも負債を引き取らず、土地開発公社に残すという過去があるのです。その結果、土地開発公社は三鷹市に多大な未収金を持つことになります。全国の土地開発公社の状況を調べてみても、このような形態をとっているところは稀であり、三鷹市は明らかに突出している状況なのです。

このことにより第三セクター債を使えなかったというのが正直なところではないのか…私はこの財務処理のおかしさを指摘、大きな反省点であり、一刻も早く修正すべきと述べました。

市は、国から指摘を受けたことを認め、この未収金につき早く償還すべきものと認識していると答弁しました。もっとも、土地開発公社の解散については否定しました。

土地開発公社が債務者のままである以上は、問題となっている部分につき三鷹市の借金とは言えないことになる…このことがそもそもおかしいのです。引き取る前提で引き取っていない、三鷹市の借金にはカウントされないというのはどう見てもおかしな話です。

土地開発公社をめぐる問題は、借金の金利の問題含め、様々な角度から過去何度も質問してきました。もう土地開発公社は必要ありません。私は今後も引き続き土地開発公社の解散を主張していきます。