【半田は考える】3.景気下降サイクル期間中、どのような流れとなるのか? | 半田伸明のブログ

【半田は考える】3.景気下降サイクル期間中、どのような流れとなるのか?

過去の【半田は考える】の記事の要約は次のようになります。

「景気対策に有効性がないのは、政策レベルで悪いのではなく、日本が景気下降サイクルの中にあるからであり、この時期には政策で景気を変動させる事はできない。
1989年のバブル崩壊以降、日本は景気下降サイクル内にあり、2025年~2026年まで続き、2030年から再度上昇サイクルに入る。」

さて、今回は、景気下降サイクル内でどのような流れになるのかについて書いてみます。
1989年から2025年~2026年まで随分と長い年月があるわけです。この長い年月を一本調子で下げて行くわけではありません。

景気の波の流れというものがあります。下げて、軽く戻して、また下げて、また軽く戻して、というように、うねるような波を描くのです。まさにエリオット波動の発想ですね。エリオット波動についてはこちらの「波動の基本的な形」をどうぞ。

これはバブル崩壊以降の流れを見ると良くわかります。バブル崩壊以降、アジア通貨危機があり、ITバブルでちょっと良くなったかと思えば、それもまた弾けてしまう…まさに、下げて、軽く戻して、また下げて、この繰り返しですね。

既に、別エントリーで、日経平均については半田は2013年12月が1つの節目になるだろうと予測しました。
【2014予測】日本では昨年12月で景気回復は終了している可能性がある

また、為替ですが、ドル円が2014年3月に円安のピークを迎えるだろうと予測しました。
【2014予測】円安は3月で終了し、4月から円高路線再開となる

そして、2014年4月あたりで、大きな景気変動要因となる何かしらのショックが発生するのではないかと予測しているところです。

ドル円を例にして、2025年あたりまでの流れを推測してみることにします。
2007年6月の高値(124円台)から2011年10月の最高値(75円台)を記録するまで、52ヶ月かかっています。これを円高5波動の第1波と考えてみましょう。
現状は、第2波の戻りであるということはわかります。そして、今年の3月に戻りのピークが来るということも書きました。

次は第3波となります。これは息が長く、かつ強い推進波となるでしょう。少なくとも、第1波の52ヶ月という期間より少ないことはあり得ません。最低でも、同一期間でしょう。実際はもう少し長いものと思われます。

黄金分割で62という数字が重要数字ということも書きました。約5年かけて(正確には62ヶ月)景気が下降して行き、2019年あたりに一旦収束、約2~3年の軽い戻しの後に、2025年8月にかけて、どん底までの道を走ると見ています。

実際は、2020年に東京オリンピックがありますので、2019年あたりで一旦終息し、その後保ち合いの第4波に入り、オリンピックムードも手伝って、景気回復局面と勘違いするというパターンは容易に想定できます。

紹介したエリオット波動のように、景気下降の流れも、下げたり戻したりという、うねるような波を描くのが通常であり、一直線に下げて行くわけではありません。重要な事は、戻しでしかない時期なのに、景気回復したと勘違いしない事です。

今回のまとめは次のようになります。
「景気下降サイクル内では、一直線に下げて行くのではなく、下げて、軽く戻して、また下げて、また軽く戻して、というように、うねるような波を描く」