【都知事選】選挙にかかる予算はもっと安くできるはずである | 半田伸明のブログ

【都知事選】選挙にかかる予算はもっと安くできるはずである

都知事選挙にかかる補正予算について、東京都は約49億円という数字を出しました。
都知事選挙にかかる補正予算について

Twitterでよく50億円かかるという表現を見かけましたが、さもありなんという数字ですね。

さて、平成24年度に行われた都知事選について、三鷹市の予算執行実績報告書を紐解いてみましょう(千円以下切り捨て)。予算は6090万。支出額は3731万。予算残額は2358万。意外と残額がありますね。
決算ベースだとかなり少なくなっているのかもしれないですね。他の自治体の動向が気になるところです。自治体によっては、執行率に大きな差があるのではないでしょうか?この辺りの情報はぜひ東京都選管にはっきりとさせて欲しいところですね。

さて三鷹市で支出があった3731万の内訳ですが、まず、投票管理者等報酬223万、選挙事務従事者手当1358万、臨時職員賃金128万、協力者謝礼18万となっているのが目立ちます(千円以下切り捨て)。要は半分近くが人件費という現実があるのです。

あと目立つのは、ポスター掲示板作成・設置・撤去委託料で、これが743万かかっています。投票所入場券発送の郵便料や選挙公報等の印刷配布などは致し方ないとして、人件費とポスター掲示板については、メスを入れる余地がないものでしょうか?

まずポスターだが、選挙公報を全戸配布するのであれば、全く不要であると考えます。名前、顔写真等の情報が選挙公報にある以上、ポスターの必要性を感じないのです。さらに都知事選のような大きな選挙になると、候補者の名前は連日マスコミが報道するので、ポスターで周知する必要性がそもそもありません。

実際はポスターの掲示板の設置箇所は、対人口比の側面があり、狭い地域であっても人口密集地域であればポスター掲示板乱立の可能性があることは否定できないのです。ポスター掲示板設置につき自治体の自由度があっても良いのではないかと考えます。

次に人件費です。
まず即日開票でなければならないかどうかを考える必要があります。私は即日開票は不要という考えです。選挙が終了している以上、結果判明が早いか遅いかだけの話であり、コストをかけてまで開票作業を急がなければならない必然性を全く感じないのです。翌日開票ならば、ある程度人件費は減らせるでしょう。

選挙手当の中身は自治体によって違うところがあるのであれば、これはやはり統一すべきですね。基礎自治体としては、大きな選挙の場合、実際は上からお金が下りてくる以上、人件費につき行革のスタンスは取る必要がないという甘えが発生するのは否定できないのではないでしょうか。やはり東京都選管レベルで物事を考える必要が出てきますね。

選挙手当の実際につき、東京都選管はもっと情報開放すべきですね。実態がなかなか読めないわけです。今回は49億円近く計上された都知事選予算ですが、何にいくら使われたか、支出ごとに行革のメスを入れられる余地がないか?こういう情報が欲しいところです。東京都選管自身の情報公開が必要ですね。

皆さん、お住まいの自治体の予算執行実績報告書(要は決算書)をぜひご覧下さい。全部をネット上で公開しているところもあれば、情報公開窓口に行かないと手に入らないケースもありますが、そもそも閉じられた情報ではないので、見ることは可能なのです。実際に手に取ってみて、選挙に関する部分をご覧になってみたらいかがでしょうか。
予算と決算にどのような差があるのか?我がまちはどのような選挙費用の支出になっているか、一度見始めるとなかなか興味深いですよ。各々の自治体の方が、うちのまちではこうだったよ!と情報を出し合い、比較し合う等の雰囲気が醸成されて行くと、さらなる選挙にかかる費用の改革に繋がると思うのです。