【2014予測】日本では昨年12月で景気回復は終了している可能性がある | 半田伸明のブログ

【2014予測】日本では昨年12月で景気回復は終了している可能性がある

安倍総理は記者会見で「この春こそ景気回復の実感を収入アップという形で国民に届けたい。」と述べたそうです。

安倍首相:「この春こそ収入アップを国民に届けたい」


よくわかりませんね。収入アップを一番実感できるのは所得税減税じゃないですかね?まぁ、本題から外れるので、この辺で止めておきましょう。

「景気回復の実感」ということですが、やはり身近な指標となると日経平均になりますね。2014年が始まってから、大幅な下落で始まったようです。

株価ことし最初の取り引きは大幅下落


にもかかわらず、アナリストには、「年末に向かって上昇カーブを描く」という見方が共通しているのだそうです。

東証株価:年末向け上昇カーブ…アナリスト予測



皆が同じ方向を向いたら、必ずその逆の結果が先に待っているものなのです。次の画像をご覧ください。日経平均月足です。1989年バブル崩壊以降のものです。



日経月足1

リーマンショック前の高値は、終値ベースで18300円でした。その時のRSIの位置と、現状のRSIの位置を比べてみてください。実は同じレベルなのです。つまり、テクニカル指標では既に上昇終了のサインは出ているわけです。

私は、日本の景気サイクルは、上げと下げのセットで81年で1周期という考えをもっています。1989年のバブル崩壊以降、2025年あたりまで景気は下降し続け、2030年から景気上昇サイクルに入るとの見方を固めています。その私から見たら、アベノミクスで騒ぐ方がどうかしているということになります。

景気下降サイクル内でも、一本調子に下げることはありません。下げて戻して下げて戻して…というように波を描くものなのです。

では、アベノミクスとは何か?

答えは簡単で、景気下降サイクル内における、ただの戻しでしかないのです。戻しでしかないものを景気回復という政治家がいるのだから困ったものですね。

さて、先ほどの画像を若干拡大した画像を次に載せておきましょう。



日経月足2

まず値動きの方をご覧ください。○が3つありますね。2003年のと2008年のをつなげてみると興味深いことがわかります。その延長線上には、昨年春ごろの高値がタッチしているのです。

もう少し説明しますと、2003年と2008年のそれぞれの○で、いわゆるサポートラインを形成していたわけです。そのサポートラインが2008年で下方ブレイクされてしまったわけです。そう、あのリーマンショックの時ですね。

通常、破られたサポートラインは、それがサポートからレジスタンスに変わるのです。そして、ここが重要なのですが、レジスタンスラインになったかの確認のための上昇が発生します。レジスタンスラインに変化しているならば、そのラインを上方ブレイクすることはありません。昨年春ごろの高値がピタッとそのラインに止められているところを見ると、レジスタンスラインに変化したとみてもよさそうですね。

つまり、アベノミクスと大騒ぎした割には、チャート的には何のことはない、ただのラインの性質の確認にすぎなかったということなのです。私は「アベノミクスは所詮錯覚にすぎない」とよく述べていますが、こういうチャートを見たら、それも頷けてもらえるのではないでしょうか?

しかし、ここで疑問が発生します。昨年の春ごろの高値を上回っているではないか?と。

その通りですね。

しかし、先ほど紹介したラインを上方ブレイクしているわけではないのです。

そこで、所詮は戻りでしかない現状の日経平均は、いつ戻りの頂点を迎えるのかがポイントになってきます。

NYダウの分析の時にも書きましたが、やはり日柄分析は重要です。黄金分割の重要数字、620.618)、162262424、そしてその半分の数字、3181131212が重要になります。

日柄分析の基点ですが、A) リーマンショック前の高値18300円を記録した2007226日の週、B)リーマンショック後の安値6994円を記録した20081027日の週、の2つが候補になります。

実は、B)からの62か月目が昨年12月なのです。高値更新もなるほどという感じですね。

もう一度先ほどの画像をご覧ください。

RSIの位置、そしてレジスタンス化したラインを上方突破できない現状では、実はB)からの62か月目という日柄が該当したという見方が成り立ちうるのです。

次の日柄は?となると、A)からの370週目(61.8×6)である3/31の週ということになります。

やはり、RSIの位置は無視できません。

私は、昨年12月で、景気下降サイクル内における戻りはピークに達したのではないか?という見方で見始めています。間延びしたとしても、3/31の週がポイントになってくるでしょう。

もし、本当に戻りピークであり、その後さらに悪くなるのであれば、政策レベルで景気の上げ下げを左右することはできないと、政治家は学ぶべきですね。

一方、レジスタンス化したラインを上方突破するのであれば、政策レベルで景気の上げ下げを左右する子も可能であるという見方が出てきますね。

どっちが正解でしょうか?もうしばらくしたら判明するでしょう。