【2014予測】アメリカは、早ければ3/10の週以降に景気下降トレンドに入る | 半田伸明のブログ

【2014予測】アメリカは、早ければ3/10の週以降に景気下降トレンドに入る

FRBのバーナンキ議長は間もなく辞任、後任にイエレン氏が内定しているようです。
バーナンキ氏と言えば、ヘリコプターベンというあだ名がありますね。日本のデフレに関する講演で、デフレ解消策として、ヘリコプターから紙幣をばらまくような大胆な金融緩和策が必要との認識を示した事から、このあだ名がついたとのことです。

アメリカの金融緩和は一見成功したかのように見えます。アメリカの景気と言えば、まずNYダウを連想するわけですが、ここのところ最高値更新の連続。2013年の最後の日の取引で、過去最高値を更新というニュースは記憶に新しいところです。元旦の朝このニュースが飛び込んできて、こりゃまた景気の良い話だなぁ…と感心しました。

このままアメリカが上昇傾向が止まらないなら、日本における金融緩和策も成功するはずと思いたくもなりますね。巷ではアベノミクス騒ぎですが、アメリカの復活劇を見て、安倍総理も自身を深めていることでしょう。もうアメリカは大丈夫、金融緩和万歳!となればいいのですが。

しかし、私の目には、アメリカは墜落一歩手前の景気状態にしか見えないのです。

次の画像をご覧下さい。これはNYダウの月足です。44年分反映されています。

この画像を見ると、実はダウは上昇過程を辿り続けていると見ることができます。あのリーマンショックはどうでしょうか?実は、画像にある3の地点から4の地点への急落が該当します。

実は、この上昇劇は、エリオット波動で説明できてしまうのです。エリオット波動については、こちらをご参照下さい。

ここにある「波動の基本的な形」というところをご覧下さい。要するに、上昇→調整→上昇→調整→最後の上昇という5つの波動で、大きな流れが完成するというわけです。
先ほど紹介した画像を見ますと、リーマンショックまでは第3波の上昇だったと見ることは十分に可能ですね。そして、リーマンショックは調整波レベルの第4波でしかなかったと見ることになるわけです。1~4の数字は各波動の終点を示しています。

ここまで書けば、もうお分かりだと思います。そうです。現在は最終の第5波なのです。
この最終の第5波が完了したら、どういう事態が待っているでしょうか?
答は簡単で、大幅な修正劇が待っているということになります。

では、いつ第5波が完成するのでしょうか?これは、日柄分析をする必要があります。黄金分割による分析が有効です。詳細は割愛しますが、1.618を基準として、62(0.618)、162、262、424、そして、それぞれの半分の31、81、131、212、以上の8つの数字及びその整数倍が重要数字となります。

基点としては、A)第3波完成時点の2007年10月8日の週、そしてB)第4波完成時点の2009年3月2日の週の2つとなります。
A)を基準とすると、週足ベースでは370週目(61.8×6)が11/10の週、月足ベースでは81ヶ月目の7月がポイントになります。
B)を基準とすると、週足ベースでは262週目が3/10の週、月足ベースでは62ヶ月目の5月がポイントになります。

少々テクニカルな話ですが、先ほど紹介した画像にはRSIも載せています。詳細な解説は長くなるので割愛しますが、要はテクニカル指数の1つです。
画像を見ると、値は上がっているのに、RSIは下がっています。このように、値動きとRSIの動きに相違が発生する逆行現象はダイバージェンスと呼ばれるもので、これは明らかに上昇トレンドが終息に向かっていることの合図に他ならないのです。

このように見てみると、現状のNYダウは上昇トレンドの最終局面にあり、ダイバージェンスが発生している以上、終息が近いということがわかるのです。

通常、第5波はだらだらと上昇する波動ではありません。第4波完成時点から既に200週を突破していること自体、明らかに間延びしています。終わりは近いと見るべきでしょう。B)からの262週目で上昇の頂点を迎えると現時点では見ています。それを難なく通過したとしても、5月か7月には頂点を迎えるでしょう。

ここで改めて、バーナンキ氏の業績を考えてみますと、大変皮肉なことに、第5波という最終上昇の演出をしたに過ぎないと見ることができるわけです。

では、上昇トレンドが終点となったら、どういう事態が待ち受けているでしょうか?
ドルインデックスの分析はここでは割愛しますが、一旦急激なドル高が発生して、その後、想像を絶するドル安となると見ています。つまり、日本円で考えれば円高ですね。

100年に1度の危機といわれたリーマンショックですが、実はそうではなく、アメリカ景気の上昇トレンドの調整波である第4波に過ぎなかったと見るのが正解ではないでしょうか?

ということは…

アメリカの本当の危機は、もうすぐそこに迫っていて、今はまさに最後の宴を楽しんでいるときと見るべきではないでしょうか?

もちろん素人予測なので責任は持てません。更にいうなら、この予想が外れて欲しいと願ってさえいます。そりゃそうでしょう。誰だって、世界の中心のアメリカの景気悪化場面なんて、想像したくないですよ。

でもねぇ…エリオット波動で説明できてしまうところに、怖さを感じてしまうのです。どうなるでしょうか。まずは3/10の週に上昇トレンドの終点を迎えるかどうかを見守りたいと思います。3月に頂点を迎えた後、4月頃に、リーマンショックを超えるレベルのショックが発生しなければいいのですが。。