選挙費用の概念に、選挙応援移動費用も含めるべきである | 半田伸明のブログ

選挙費用の概念に、選挙応援移動費用も含めるべきである

前回の参議院選挙からネット選挙運動が解禁され、Twitterでも様々なツイートが飛び交いました。

候補者側はネット選挙運動解禁の効果として、どれだけ意味があったのかを考えている最中でしょう。
有権者側から見たネット選挙運動解禁の効果は、やはり個々の政治家の行動が可視化されたことにあると、私は見ています。

候補者以外の国会議員が、選挙応援と称して、全国を飛び回っていたわけです。今まではテレビでその状況を見るくらいしかなかったですよね。つまり、個々の議員の移動状況はそんなにわかるわけではなかったわけです。

しかし、前回の参議院選挙から個々の議員が移動状況をTwitterで報告するケースが目に飛び込んできたわけです。朝飛行機でどこそこに行って、その後新幹線でどこそこに行って、んで、どこそこに宿泊後、次は…という感じで。

このことは私には、結構大きな衝撃でした。彼らの忙しさに衝撃を受けたのではありません。これだけ多くの国会議員の選挙応援移動費用は、いったいどこから出てくるんだろう?と頭を抱えてしまったのです。

これらの移動費用が公費負担であるとは考えられないので、当然政党の財布から出ているんだろうなぁ…と推測が成り立つわけです。

いったい、各政党合わせて総額でいくらになるんでしょうね。選挙運動期間も長かったから、かなりの多額の費用になったのではないでしょうか。

問題はここからです。
実は、これらの選挙応援移動費用が、実ははっきりしないのです。

個々の議員の、いわゆる文書交通費から出ているんでしょうかね?でも、文書交通費と言っても、限界がありますからねぇ。出ていたとしても、ほんの一部分じゃないのかなぁ?

政党の方で、切符を調達するんでしょうかね?これも良くわからないんですよね。

収支報告書で選挙応援移動費用として明確に記載しているんでしょうかね?私が見た限りでは見つからなかったですね。そもそも収支報告書も、なんとか支部とかはいっぱいあるんだけど、政党としてホームページ等で選挙応援移動費用にいくらかかりましたって情報開放しているのは見たことないんですよね。

このように、わからないことだらけなんですよ。

Twitterで政党に直に質問してみましたが、民主くん以外は返事はありませんでした。そのときのやり取り含め、一応まとめとして残しておいたので、次をご覧下さい。民主くんにはご丁寧にお返事を下さったことを、この場でお礼を申し上げます。

国会議員の選挙応援の為の移動費を含めると、本当の選挙費用って、いったいいくらなんだぜ?

政党は、選挙応援移動費用はいくらというように、自己情報をもっと積極的に開示すべきではないでしょうか。今後に期待したいですね。

選挙費用については選挙費というものがあるんですが、もし選挙応援移動費用に政党助成金が使われている実態があるなら、そこにも税金が行っていると考えると、いったい、本当の意味での選挙費用はいくらになるんでしょうね?

さて…

私は、ネット選挙運動解禁により、Twitterで溢れた選挙応援移動のツイートを見て、上記のような疑問を持ちました。新たな情報開放により、疑問を見つけ、更に情報開放すべき材料をブログで今問題提起しようとしているわけです。

よくよく考えると、これってネット選挙運動解禁の効果なのかもしれませんね。

今まで知らされていなかったものが情報開放され、有権者はそれを見て新たな疑問が発生し、更なる情報開放を迫っていく…

この連鎖が続き始めたら、我が国に本物の民主主義が根付くのかもしれませんね。当面、政党は、収支報告書をアップしていますから…という論理ではなく、より積極的に「打って出る情報開放」という発想で、自己の財務情報をもっと開示するべきではないでしょうか。

信頼を勝ち取る近道は、実ははっきりしていると思うのです。